岩手県、県政策評価委員会答申を受け「津付ダム建設事業」中止を正式決定:2014年7月28日

▽2014年7月14日(月)、岩手県政策評価委員会(大規模事業評価専門委員会)は、岩手県気仙郡住田町(すみたちょう)の気仙川水系 大股川(おおまたがわ)で進めていた「津付ダム(つづきダム)建設事業」について、前年(2013年)8月に岩手県が提示し委員会に諮問した「建設中止(「要検討(中止)」)」の方針を「妥当」とする答申をまとめ、7月17日(木)、岩手県知事宛てに提出した。
▽この答申を受けた岩手県は、二週間後の2014年7月28日(水)、「津付ダム建設事業」の中止を正式決定した。(津付ダムの事業主体は岩手県。ただし、建設にあたり国から補助金が出ている。いわゆる「補助ダム(補助多目的ダム、補助治水ダム)」。)

 

▽津付ダム建設計画中止に関する記事をまとめます。以下、「〔 〕」部分は補記。機種依存文字(環境依存文字)はできるかぎり置き換えた。

岩手県、「津付ダム」建設中止の方針を発表:2013年8月1日 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2013/08/02/000000
▼2014年7月中旬:住田町に関する記事 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/07/11/000000

 →▼津付道路(一般国道397号)開通:2014年10月26日 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/10/26/000000

 →▼「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事1 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/08/02/010000
 →▼「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事2 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/08/02/020000
 →▼「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事3 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/08/02/030000

 

関連webサイト:

▼津付ダム建設事務所 - TOP http://www2.pref.iwate.jp/~hp4580/
 →▼(ダム計画中止により組織変更)岩手県 - 住田整備事務所 http://www.pref.iwate.jp/engan/sumita/index.html

岩手県 - 大規模事業評価専門委員会 https://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/index.html

一般国道397号 津付道路 http://www2.pref.iwate.jp/~hp4580/tuduki-road/

▼全国流域連絡会議|検証ダム(地域別)|東北|岩手県|津付ダム http://zenryuuren.com/index.php?id=43#type001_43_2

 

▽広報誌「津付ダムだより」(岩手県発行)

岩手県 - 広報誌 津付ダムだより〔2014年7月17日〕 http://www.pref.iwate.jp/engan/tsuzuki/kouhoushi/008512.html
→▼PDF:津付ダムだより(第25号 平成26年7月発行) (PDFファイル 525.0KB) http://www.pref.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/008/512/tsudud25.pdf
▽「津付ダム建設事務所では、事業の進捗状況のほか、ダム計画や治水計画などに関する情報をお知らせする「津付ダムだより」を作成しています。これは、気仙川流域にお住まいの皆さま(陸前高田市、住田町の全世帯)にお配りしているものです。発行部数は、約1万部で、今後も年間数回の発行を予定しています。」
▽「■津付ダムだより(第25号)のご紹介/ ・「気仙川・大股川の治水対策に係る地域別意見交換会」を開催/ ・県の大規模事業評価専門委員会開催津付ダム建設事業を審議/ ・平成26年度 津付道路 事業概要/ 〔※リンク:〕津付ダムだより(第25号 平成26年7月発行) (PDFファイル 525.0KB) http://www.pref.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/008/512/tsudud25.pdf

 

岩手県 - 平成26年度答申への対応方針について(平成26年7月)〔2014年7月28日〕 https://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/027095.html
 →▼PDF:大規模事業評価の答申への対応方針について/政策地域部政策推進室(平成26年7月28日) https://www.pref.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/027/095/home.pdf
▽「■大規模事業評価の答申への対応方針について/ 政策地域部政策推進室/平成26 年〔2014年〕7月28日」「平成25年〔2013年〕8月に岩手県政策評価委員会に諮問し、平成26年〔2014年〕7月に答申を受けた大規模公共事業の再評価について、対応方針が決まりましたのでお知らせします。」

▽「■1 大規模事業評価専門委員会の審議経過等: ■政策評価委員会への諮問: 次の事業について、平成25年8月7日に諮問。<大規模公共事業の再評価> ・津付ダム建設事業(県土整備部所管)/ ■パブリック・コメントの実施: パブリック・コメントで意見を募集した結果、8件の意見。(内訳:建設中止賛成4件、反対4件)/ ■大規模事業評価専門委員会での審議経過: 審議回数8回(平成25年度6回、平成26年度2回)/ ・H25.8.23 第2回専門委員会 諮問審議/ ・H25.10.29 第3回専門委員会 継続審議、住田町長の意見聴取/ ・H25.11.18 第4回専門委員会 継続審議/ ・H26.1.14 第6回専門委員会 継続審議/ ・H26.2.19 第7回専門委員会 継続審議/ ・H26.3.13 第8回専門委員会 継続審議、現地調査/ ・H26.6.20 第1 回専門委員会 継続審議/ ・H26.7.14 第2回専門委員会 継続審議、答申案の検討/ ■答申: 平成26年〔2014年〕7月17日政策評価委員会から「県の評価は妥当」との答申を受けた。」

▽「■2 大規模事業評価の答申への対応方針: 大規模公共事業の再評価 津付ダム建設事業別添のとおり」
▽「県土整備部/ ■大規模公共事業の再評価の答申への対応方針(平成25年8月7日付けで諮問したもの)/ ■内容: 平成25年〔2013年〕8月7日付け政推第144号で諮問のあった大規模公共事業の再評価について、次のとおり答申します。/ 記/ 1 事業名: 津付ダム建設事業/ 2 審議結果: 「要検討(中止)」とした県の評価は妥当と認められる。ただし、次の意見を付す。/ (1) 本事業の代替となる河川改修事業による気仙川及び大股川の治水対策を着実に実施し、早期の効果発現に努めること。/ (2) 河川改修事業事業期間内に気仙川沿川で洪水被害が発生した場合は、その評価と対策について当委員会に報告すること。/ ■対応方針: 答申において評価内容が妥当と認められたことから、津付ダム建設事業を中止する。/なお、付帯意見には次のとおり対応する。/ (1) 本事業の代替となる河川改修事業による気仙川及び大股川の治水対策を着実に実施し、早期の効果発現に努める。/ (2) 河川改修事業事業期間内に気仙川沿川で洪水被害が発生した場合は、その評価と対策について岩手県政策評価委員会に報告する。」
▽「■大規模公共事業 再評価答申結果一覧表/ 〔※略〕」

 

 

▽▽岩手県「大規模事業評価専門委員会」答申

2014年7月14日(月)

岩手県 - 平成26年度第2回岩手県大規模事業評価専門委員会開催案内〔2014年7月14日開催〕 https://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/025985.html
岩手県 - 平成26年度第2回大規模事業評価専門委員会の会議結果〔2014年7月14日開催〕 https://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/027143.html

 

▼津付ダム「建設中止」答申へ(岩手県)〔2014/7/14〕 | NNNニュース http://news24.jp/nnn/news8857775.html
▽「岩手県の諮問機関、大規模事業評価専門委員会は〔7月〕14日、住田町に建設中の「津付ダム」について、「建設中止」とした県の評価を妥当とした。これで事実上の建設中止が決定した形。これは14日、盛岡市で開かれた委員会〔平成26年度第2回岩手県大規模事業評価専門委員会〕で了承されたもの。住田町に建設中の「津付ダム」については、下流にある陸前高田市の〔東日本大震災を受けての〕高台移転や市街地のかさ上げによる治水計画の見直しにより、去年〔2013年〕8月、県が「ダム建設は必要ない」として、有識者8人で構成する委員会に諮問していた。14日は今年度〔2014年度〕としては2回目の委員会が開かれ、県の評価を妥当とする答申案がまとまった。「津付ダム」は、総事業費141億円のうち、すでに70億2000万円を費やし、全体の49・8パーセントまで工事が進んでいて、9世帯が移転している。この決定は〔7月〕16日、知事あてに答申される。〔※答申の手交は最終的に7月17日となった〕」「[ 7/14 20:13 テレビ岩手]」

 

2014年7月15日(火)

▼岩手・津付ダム「中止妥当」/専門委答申案・震災で治水効果減少〔2014年07月15日〕 | 河北新報オンラインニュース http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201407/20140715_31019.html
▽「岩手県大規模事業評価専門委員会は〔7月〕14日、気仙川流域の治水対策として建設中の津付(つづき)ダム(住田町)について、事業中止とした県方針を妥当とする答申案をまとめた。東日本大震災で流域が被災して住宅地の高台移転やかさ上げ工事などが進み、当初計画よりダム建設で得られる治水効果が減少したと判断した。/ 盛岡市であった会合〔平成26年度第2回岩手県大規模事業評価専門委員会〕で委員長の倉島栄一岩手大教授が「河川改修などを着実に進めることで治水効果は得られる」と提案した。改修工事の早期着手や豪雨対策などを専門委に報告するよう求める付帯意見を付け、近く県に答申する。/ 県は今後、堤防のかさ上げや河道掘削など河川改修による治水対策を実施する方針。工事費は124億円程度を見込む。/ 津付ダムは1981年〔昭和56年〕に事業が始まり、2023年ごろ完成予定だった。国の補助事業で建設費は約141億円、進捗(しんちょく)率は13年度末で49.8%。/ ダム本体工事は未着手だが、湛水面積37ヘクタールのうち約半分の用地買収が終了。取り付け道路の整備や地権者13人への用地補償などに70億2000万円を支出している。/ 10年に国が事業の再評価を県に要請。11年2月の専門委で「継続が妥当」と判断されたが、震災後に県は国への回答を保留し昨年〔2013年〕8月、専門委に事業中止を諮問した。」「2014年07月15日火曜日」

▽参考:
岩手県営「梁川ダム」「津付ダム」は反対意見にかかわらず継続(水源連)〔2011-02-15〕 : 国土交通省によるダム見直し・市民監視特設サイト http://suigenren.exblog.jp/12972896
岩手県の補助ダム「梁川ダム」「津付ダム」の検証について、大規模事業評価専門委員会で継続に反対する意見も出ましたが、結局は継続妥当の結論になってしまいました。/ 以下、報道記事を一部引用します。全文は新聞社のホームページでご覧ください。/ ・・・引用開始/ 『■簗川・津付ダムは「継続妥当」 県評価委/ 朝日新聞岩手版 2011年2月15日/ 〔岩手〕県が建設を進める簗川ダムと津付ダムについて、県の大規模事業評価専門委員会は〔2011年2月〕14日、「県の現行計画が妥当」とする達増拓也知事あての答申案をまとめた。委員から「環境への影響は取り返しがつかない」などの慎重意見が出るなど、評価が分かれる中での結論となった。/ 両ダムは国の補助が入る「補助ダム」で、昨年〔2010年〕9月に国土交通相が達増知事に事業の再検証を要請していた。県は同委員会の中で現行案の妥当性を主張しており、予定通りのダム工事を進めることになりそうだ。/ ただ、評価方法には疑問が投げかけられた。県がダムの代替案として示した河川改修などの検討案は、いずれもダムより高い工事費。この日も委員から「節約案を示せているのか」との指摘が出た。さらに、委員の平塚明・県立大教授(環境政策)は「財政は逼迫(ひっ・ぱく)している。30~50年後、ダムのない川や、(残した)自然の持つ価値は大きくなる」「生態系を回復させる予算を考えたら、ダム建設が安いとは言えない。(事業費負担の)世代間公平も考えないといけない」と指摘。他の委員からも「せめて環境の負荷が少ない(普段は水をためない)穴あきダムの検討を」との意見が出た。/ 最後は委員長の森杉寿芳・日大教授(土木計画)が「明快にダムが問題で環境に悪影響を生じているケースは報告がない」などとして「現行のダム建設案が妥当とする」ことを提案、7人の委員のうち5人の明確な賛同を得た。/ (後略)』/ ・・・引用終了」

▼ダム事業の継続は妥当と答申:岩手県〔2011/2/18〕 - 役所だってマネジメントするんだ。 http://blogs.yahoo.co.jp/mimasatomo/37679032.html

▼〔※過去記事クリップ〕全国流域連絡会議|検証ダム(地域別)|東北|岩手県|津付ダム http://zenryuuren.com/index.php?id=43#type001_43_2

 

2014年7月17日(木)

▼津付ダム”建設中止”県に答申〔2014年07月17日 14:42〕 - NHK岩手県のニュース http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043025331.html
▽「岩手県住田町で建設を進めていた治水用の「津付ダム」について、公共事業を継続すべきかどうかを判断する県の大規模事業評価専門委員会は〔7月〕17日、県に対し建設中止が妥当だと答申しました。/ 県が住田町で建設を進めていた「津付ダム」は、下流の陸前高田市の洪水被害を減らすのが目的で、総事業費141億円のうちすでに70億円あまりが支出され全体の約50パーセントまで事業が進んでいました。/ しかし、震災を受けて去年〔2013年〕、県が治水計画を見直したところ、陸前高田市の中心部が復興計画で8メートルほどかさ上げされることになったため県は洪水などのおそれがなくなったとして、ダムの必要性は低いと判断し、建設中止の方針を決め、県の大規模事業評価専門委員会に諮問していました。/ 〔7月〕17日は委員会の倉島栄一委員長らが県庁を訪れ、齋藤淳夫政策地域部長に対し、津付ダムは建設中止が「妥当」だと答申しました。/ 倉島委員長は「ダム建設のために土地を提供した人も多いので県は住民と対話を重ね、説明をしていって欲しい」と話しています。/ 県は17日の答申を受けて津付ダムの建設中止を近く正式に決定することにしています。」「07月17日 14時42分」

▼IBC NEWS|「津付ダム中止は妥当」と答申〔2014年07月17日 19:00〕 http://news.ibc.co.jp/item_22399.html
▽「〔岩手〕県が建設中だった住田町の津付ダムは、正式に建設中止となることが決まりました。/ 大規模事業評価専門委員会の倉島栄一委員長が〔7月〕17日、県に対して「津付ダムは建設中止が妥当」とする答申を行いました。津付ダムは気仙川沿いの洪水を防ごうと、2000年に建設が始まりましたが、〔2011年3月の〕震災で下流域の状況が変わり、事業の再検討が行われてきました。そして去年〔2013年〕8月、県は建設中止の方針を示し、委員会に意見を求めました。答申はダムの代わりとなる河川改修の着実な実施を求め、倉島委員長は水害への地域住民の不安の払しょくも要請しています。県の齋藤淳夫政策地域部長は「十分な地域への説明を行う」と答えました。」「(2014年07月17日 19:00 更新)」

▼super Jチャンネルいわて〔2014/07/17 19:27〕|IAT(岩手朝日テレビ) http://www.iat.co.jp/pc/auto/news/news_20140717.html
▽「7月17日のニュース」「■政策評価委 津付ダム建設中止を「妥当」と答申/ 震災後の治水計画の見直しで、〔岩手〕県が去年〔2013年〕、一転して建設中止の方針を示した住田町の津付ダムについて、県の政策評価委員会は中止を妥当とする答申をしました。きょう〔7月17日〕は、県の政策評価委員会の倉島栄一委員長が、津付ダムの建設を「中止」とした県の方針は、「妥当」とする答申書を県政策地域部の齋藤淳夫部長に手渡しました。【13年8月1日放送素材】1981年に事業が始まった津付ダムの建設費は総額141億円で、ダム本体の工事は行われていませんが、周辺道路の整備や地権者への用地補償など、これまでに70億円余りが投じられています。/ [最終更新]2014/07/17 19:27:05」

▼津付ダムの建設中止を答申〔2014/07/17 19:52〕|プラス1いわて:テレビ岩手 http://news.tvi.jp/index_78912841.html
 →▼津付ダムの建設中止を答申(岩手県)〔2014/7/17〕 | NNNニュース http://www.news24.jp/nnn/news8857794.html
▽「住田町に建設が進められていた津付ダムについて、〔岩手〕県の諮問機関は〔7月〕17日、建設を中止とした県の判断を妥当とする答申書を提出した。津付ダムは、住田町から陸前高田市にかけて流れる気仙川の治水のため、1977年〔昭和52年〕に建設に向けた調査が始まり、道路の付け替えなどで70億円余りが費やされたほか、9世帯が移転した。しかし、下流にある陸前高田市で復興まちづくりが進められる中、県は、治水対策には河川の改修のみで対応できると判断。県の諮問機関は〔7月〕14日、判断を妥当とする答申案をまとめ、17日に県に答申書を提出した。県は7月中にも津付ダムの建設中止を正式決定する予定。」「(07/17 19:52)」

 

2014年7月18日(金)

▼津付ダム:県政策評価委、中止を答申/気仙川の治水対策、堤防かさ上げで対応〔2014年07月18日〕 /岩手 - 毎日新聞 http://mainichi.jp/area/iwate/news/m20140718ddlk03010163000c.html
▽「気仙川の治水対策のため〔岩手〕県が建設を進めていた住田町津付ダムについて、県政策評価委員会(倉島栄一委員長)は〔7月〕17日、建設中止が妥当と県に答申した。県はこれに従う方針で、治水は堤防のかさ上げなどで対応する。/ 県河川課によると、70年に1度の洪水に耐えるよう、ダム建設と河川改修による治水を計画し、1981年〔昭和56年〕に事業費334億円*1で着手した。本体工事は付け替え道路が完成する2015年度以降に始める予定だった。/ しかし東日本大震災〔2011年3月〕後の街づくりで、下流の陸前高田市が土地のかさ上げなどを進めているため想定氾濫区域が変わり、ダムが不要になった。このため県は建設中止を同委に諮問していた。これまで住民の移転費などで約70億円を支出。予定していた川の拡幅を既存堤防のかさ上げなどに変更して工費を124億円に抑え、当初より140億円使わずに済むという。*2/ 答申書には治水対策の早期実施などの付帯意見も盛り込んだ。県は今後10年間で30年に1度の洪水に備える工事をし、50〜70年後をめどに70年に1度の洪水対策を完成させるという。倉島委員長は「工事のために土地を提供した住民の思いを聞き、今後の治水対策を進めてほしい」と話した。【浅野孝仁】」「毎日新聞 2014年07月18日 地方版」

▼「建設中止は妥当」/津付ダム/政策評価委、県に答申〔2014/07/18〕|Iwanichi online 県内、県外のニュース〔岩手日日新聞〕 http://www.iwanichi.co.jp/ken/item_40181.html
▽「〔岩手〕県政策評価委員会(委員長・倉島栄一岩手大農学部教授)は〔7月〕17日、県が中止する住田町内の津付ダム建設事業に対し、「中止は妥当と認められる」と県に答申した。答申書には、代替となる河川改修事業による気仙川と大股川の治水対策を「着実に実施し、早期の効果発現に努める」ことを求める意見を付した。/ 県は2013年8月に津付ダムの建設中止を発表し、政策評価委に知事名で諮問した。これを受けて同委内の大規模事業評価専門委員会(倉島委員長、委員8人)が現地調査を含め8回の審議を重ねた結果、中止は妥当とした。/ 同日〔7月17日〕は倉島委員長が県庁で齋藤淳夫政策地域部長に答申書を手渡した。答申には審議結果に基づき、「河川改修事業期間内に気仙川沿川で洪水被害が発生した場合はその評価と対策を当委員会に報告する」ことも意見に付した。/ 倉島委員長は「洪水事例が起きた際は県で十分検証し、当委員会だけでなく住民に説明してほしい」と求め、齋藤部長は「答申内容をしっかりと受け止め、施策に反映する」と語った。/ ダム建設中止を不安視する流域住民に対しては、事業担当の佐藤悟県土整備部長が「治水対策の必要性は何ら変わっていない。引き続き地域に入って、一日も早く安心していただけるようしっかりやっていく」と述べた。」
▽「津付ダム建設事業奥州市境の同町世田米地内に総事業費141億円を掛け、陸前高田市など気仙川下流域の治水対策を推進する計画だったが、震災津波被災した同市が復興まちづくり計画で高台移転や市街地のかさ上げを決定したことから、総体的に上流ダムの必要性が低下した。/ 県は1981年度〔昭和56年度〕の事業着手以降、既に総事業費の5割に当たる70億2000万円を投入。地権者移転も終わっていたが、ダム本体工事には着手しておらず、今後の費用対効果から河川改修案に切り替えた。/ 【写真】県の齋藤政策地域部長に津付ダム建設中止を妥当と答申する倉島委員長(右)」

 

 

▽▽岩手県、答申を受け「津付ダム建設事業」中止を決定。

2014年7月28日(月)

岩手県 - 平成26年度答申への対応方針について(平成26年7月)〔2014年7月28日〕 https://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/027095.html
 →▼PDF:大規模事業評価の答申への対応方針について/政策地域部政策推進室(平成26年7月28日) https://www.pref.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/027/095/home.pdf
▽「ID番号 N27095」「津付ダム建設事業【公共 再評価】/ 平成25年〔2013年〕8月7日に岩手県政策評価委員会へ諮問した津付ダム建設事業の再評価について、平成26年〔2014年〕7月17日に受けた〔評価委員会による県知事宛て〕答申への〔岩手県の〕対応方針が決まりましたのでお知らせします。/ ■対象事業: 津付ダム建設事業再評価【公共 再評価】<県土整備部所管>/ 答申への対応方針については、添付ファイルのとおりです。/ 〔※PDFリンク:〕答申への対応方針 (PDFファイル 300.4KB)」

 

▼ローカルTime FNN被災地発...|住田町の津付ダム建設取りやめ/県が正式に発表〔2014/07/28〕 http://www.fnn-news.com/localtime/iwate/detail.html?id=FNNL00014521
▽「東日本大震災の影響で、「建設中止が妥当」と専門家に判断されていた岩手・住田町津付(つづき)ダムについて、〔岩手〕県は、正式に建設を取りやめることを決定した。/ 県政策推進室の菊地正勝評価課長は「津付ダム建設事業は中止」と述べた。/ これは、県の政策推進部などが、正式に発表した。/ 津付ダムは、気仙川の治水を目的に、1981年に計画が始まり、総事業費141億円のうち、これまで、70億円余りが使われてきた。/ しかし、下流の陸前高田市被災し、かさ上げをともなう街づくりが進んでいることから、県は、河川の改修だけで、洪水に対応できると判断していた。/ また、専門家で構成される県の諮問機関〔大規模事業評価専門委員会〕も、7月17日に「建設中止は妥当」と答申していて、県は、この判断を検討したうえで、正式な中止を決定した。/ 県では、ダムの建設中止により、全体で350億円以上かかるとみられていた治水の事業について、およそ100億円を削減できると見込んでいる*3。/ 気仙川の改修工事は、2014年度中に着手される予定となっている。 (7/28 21:56) 岩手めんこいテレビ

 

2014年7月29日(火)

▼住田・津付ダムの中止決定/37年間の事業に終止符〔2014/07/29〕|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140729_2
▽「〔岩手〕県は〔7月〕28日、住田町津付(つづき)ダム建設事業の中止を正式に決めた。気仙川の治水が目的だったが、東日本大震災で下流域が被災。高台移転やかさ上げなどが行われることから、洪水対策は河川改修のみで十分と判断した。/ 県によると震災後、津波対策の影響で建設中のダム事業を中止したのは初めて。1977年以来の大規模事業に終止符が打たれ、多田欣一住田町長は「とても残念で、移転した地権者に申し訳ない思いだ。河川改修は確実に行い安全を確保してほしい」と語った。/ 同ダム建設は予定総事業費約141億円で、2023年ごろの完成を見込んでいた。進行率は事業費ベースで49・8%。本体工事は未着手だが、取り付け道路整備などに約70億円が支出された。/ (2014/07/29)」

▼「この37年なんだったのか」/ダム中止で移転住民〔2014/07/29〕|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140729_4
▽「〔岩手〕県が計画した住田町津付(つづき)ダムは〔7月〕28日、1977年〔昭和52年〕以来の大規模事業に終止符が打たれた。住民は長期間にわたる幾度の計画見直しに翻弄(ほんろう)された。「この37年はなんだったのか」。やり場のない思いが交錯する地権者、曲折をたどったダム建設事業の変遷、ダムがない中で求められる治水対策を追った。/ 「裏切られて、裏切られて、言いくるめられた」。やむなく移転した住田町世田米の林業佐藤太一さん(67)は、積もり積もった長年の思いを吐き出した。/ 同町世田米子飼沢地区。津付ダム建設事業に伴い、水没が見込まれる9世帯が移転した。今は草木が生い茂り、土砂置き場だった痕跡があちこちに残る。セミの鳴き声、川のせせらぎは変わらないが、人の営みは消えた。/ 移転した60代の女性は、今でも春先になると山菜採りで自宅跡地を訪れる。母屋、離れ、湧き水を引いた場所。草木に覆われたかつての生活の場は、いつ眺めても、どこに何があったか鮮明に思い出すことができる。/ 「昔あったはずの明かりがないのを見ると、寂しい気持ちになる。先代が中止を聞けばただただ驚くだろう。納得して移ったとはいえ、下流の人の生活を思っての決断だったのに」/ 佐藤さんは「家の跡地をそのまま放っておいてほしくない。地権者だった人が集まって懐かしみ、この場所を訪れた人にここに集落があったと伝え続けられるような整備をしてほしい」と訴える。/ 戻るに戻れない。住民にとって、37年という時間が持つ意味はあまりにも重い。/ 【写真=祖父が植えた木だけが残る自宅跡地に立つ佐藤太一さん。付け替え道路の橋脚(右奥)だけがそびえ立つ=住田町世田米】/ (2014/07/29)」

▼県、津付ダム建設事業を「中止」/答申受け対応方針決定/来月、住民にも説明〔2014年07月29日〕|東海新報 http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws9934
▽「〔岩手〕県は〔7月〕28日、住田町世田米県営津付ダム建設事業について、正式に中止とする対応方針を決めた。同事業においては〔7月〕17日、県の政策評価委員会(委員長・倉島栄一岩手大学農学部教授)が「要検討(中止)とした県の評価は妥当」とした意見付きの答申書を知事宛に提出。答申内容を踏まえて対応方針を協議し、中止の結論に至った。中止決定に当たり、県は河川改修による治水対策の着実な実施といった対応策を示しており、来月〔2014年8月〕には住田町、陸前高田市の住民へ方針決定の説明を行う。」
▽「県は平成23年〔2011年〕の東日本大震災発生を受け、被災した気仙川下流域の復旧、復興に向けた新しいまちづくりへの取り組みに合わせて治水計画を見直し、「河川改修案」が総合的に最も優位と判断。昨年〔2013年〕8月、事業を「中止」とする方針を示した。/ 一方、付け替え国道397号「津付道路」(全長2・7キロ)は、復興支援道路に位置付けていることから工事を継続。事業費ベースによる進ちょく率〔進捗率〕は、25年度末〔2013年度末〕現在で9割を超え、年内〔2014年内〕の開通を目指している。/ 「中止」の方針を受け、県の大規模事業評価専門委員会(委員長・倉島〔栄一〕氏)では事業内容を8回にわたって審議。県は気仙川大股川の流域に位置する住田町、陸前高田市の住民らを対象に、説明会や意見交換会を開催してきた。/ 大規模事業評価専門委は、今月〔7月〕14日に開かれた本年度〔平成26年度〕第2回会議において、ダム事業に対する答申案を検討。「『要検討(中止)』とした県の評価は妥当と認められる」との答申内容を取りまとめた。/ ただし、「本事業の代替となる河川改修事業による気仙川及び大股川の治水対策を着実に実施し、早期の効果発現に努めること」「河川改修事業事業期間内に気仙川沿川で洪水被害が発生した場合は、その評価と対策について政策評価委員会に報告すること」の意見二つを付した。/ 答申書は〔7月〕17日に知事宛に提出され、県は〔7月〕28日の庁議で対応方針を協議。その結果、「答申において評価内容が妥当と認められたことから、津付ダム建設事業を中止とする」との最終的な対応方針を決めた。/ 付帯意見へは、「河川改修事業による気仙川及び大股川の治水対策を着実に実施し、早期の効果発現に努める」「河川改修事業の期間内に気仙川沿川で洪水被害が発生した場合は、その評価と対策について政策評価委へ報告する」との対応を示した。」
▽「県土整備部河川課によると、対応方針決定を受けて来月〔8月〕に住田、陸前高田各市町で住民説明会を開催。同町においては、議会や住民代表者へも説明する。/ その後、河川改修を進めるべく測量、設計を行い、詳細な計画を住民に提案する考え。具体的な時期は決まっていないものの、本年度中〔2014年度中〕には事業着手する計画。並行して、町や地元、地権者、関係機関などと建設用地の利活用策を検討していく。また、事業期間内に洪水被害が発生した際には、住民にも説明を行うとしている。/ 達増拓也知事は、「ダム事業は調査着手から約40年をかけて水没地権者の協力を得るなどしながら進めてきたもの。地元の苦労や要望活動を思えば、今なお、ダム建設の継続を望む意見があることは承知している。しかし、答申をいただき、県の対応方針として事業の中止を決定した」と説明。/ 浸水被害の防止を早期に図ることが重要とし、洪水被害に対応する河川改修を段階的に進めていく考えを示して、「河川改修事業を実施していく中で、節目節目ごとに地域の皆さまと対話を重ねながら、気仙川流域の治水対策を進め、安全安心な地域の実現を目指していく」とコメントした。」「▲県営津付ダムの建設事業について、県は正式に事業中止を決定(写真は資料)」「2014年07月29日付 1面」

 

2014年7月30日(水)

▼津付ダムの建設中止/正式決定〔2014年07月30日〕 - NHK岩手県のニュース http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043384981.html
▽「洪水を防ぐため住田町に建設が進められている「津付ダム」について岩手県は、震災の復興計画で下流の陸前高田市の中心部がかさ上げされることなどから洪水被害のおそれはなくなったとしてダム建設の中止を正式に決めました。/ 「津付ダム」は、岩手県が平成12年〔2000年〕から住田町に建設を進めてきた治水用のダムで、下流にある陸前高田市の洪水被害を減らすのが目的でした。/ しかし東日本大震災〔2011年〕で、陸前高田市の中心部が被災し、復興計画で、宅地などがおよそ8メートル、かさ上げされることになったことから岩手県は、河川の治水対策を行えば、ダムを建設しなくても洪水被害のおそれはなくなったとして建設を中止する方針を示していました。/ これを受けて県の大規模事業評価専門委員会が審議した結果、7月17日にダムの建設中止は「妥当」だとする答申を出し、県は津付ダムの建設中止を正式に決めました。/ 岩手県は、ダムに代わる治水対策として今年度から今後50年ほどかけて気仙川の改修工事を進めることにしています。/ 岩手県の達増〔拓也〕知事は「ダム事業は出来なくなるが今後、河川の改修を実施し、安全安心な地域を実現していきたい」というコメントを出しました。/ 07月30日 11時51分」

 

▼津付ダム建設事務所 - ダム建設のあゆみ|津付ダム建設事業の中止について〔2014/7/30〕 http://www2.pref.iwate.jp/~hp4580/damu_ayumi/chusi.html
▽「■津付ダム建設事業の中止について/ 岩手県は、平成23年〔2011年〕3月11に発生した東日本大震災津波により被災した気仙川下流域の復旧復興に向けた新しいまちづくりへの取り組みに合わせて洪水対策費用、土地利用状況、自然環境への影響を総合的に判断し、気仙川の治水計画を見直した結果、河川改修が最も優位であると判断し、津付ダム建設事業を中止と評価して、平成25年〔2013年〕8月に岩手県政策評価委員会に諮問しました。/ この諮問を受け、岩手県大規模事業評価専門委員会は、平成25年〔2013年〕8月から平成26年〔2014年〕7月にかけて、計8回の審議(現地調査を含む。)を行ないました。/ そして、平成26年〔2014年〕7月17日に同委員会は、知事に対して、津付ダム建設事業を中止とする県の評価は妥当と答申しました。/ 平成26年〔2014年〕7月28日、この答申を踏まえ、岩手県は津付ダム建設事業の中止を決定しました。/ 今後は、気仙川及び大股川の新たな治水対策として、河川改修を計画的に進めていきます。/ 岩手県大規模事業評価専門委員会での審議内容等については、こちら http://www.pref.iwate.jp/seisaku/hyouka/hyoukasenmon/index.html をご覧ください。諮問後の地元説明会、意見交換会の結果については、こちら http://www.pref.iwate.jp/engan/tsuzuki/oshirase/index.html をご覧ください。」

 

 

▼広角鋭角:消消えたまちの記憶(1)/ダム中止でも戻れない/せめて語らいの場所を〔2014年5月12日〕 :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGKDZO71055470S4A510C1CR0000/
▽「岩手県の内陸部、住田町大船渡市へと至る国道397号沿いに津付(つづき)という小さな集落があった。/ 近くに木地山と呼ばれる山林があるように、集落の人々はろくろなどの道具で、おわんや盆などの木工品を作る職人「木地師〔きじし〕」の末裔(まつえい)。9世紀の近江の国に起源を持つとされる森の文化の伝承者は、時代が下ってからは林業や畜産で生計を立てた。/ 山あいの静かな共同体に「津付ダム」建設計画が浮上したのは1977年〔昭和52年〕。当初、反対を貫いた地権者は苦渋の選択の末、容認に転じた。全戸の補償交渉が終わったのは今から8年ほど前〔2006年か〕。代々の土地は県に収用され、住民は四散。集落の灯火は消えた。/ ところが岩手県は昨夏〔2013年夏〕、建設中止を表明。陸前高田市など気仙川流域の治水目的で着工したのだが、東日本大震災による津波で、同市が住宅の高台移転や土地のかさ上げを計画。ダムによる治水の必要性が薄れたと判断した。/ 「なぜ移転しなければならなかったのか。割り切れない思いは残る」。住田町役場の近くに転居した林業、佐藤太一さん(67)は、かつての集落での暮らしぶりを聞かせてくれた。/ 2つのせせらぎが合流する場所を土地の人は「落合」と呼び、大切に守ってきた。落合にはヤマメやイワナが湧き、祖父母の時代にはサケも遡上した。周囲の山は、春は山菜、秋はマツタケの宝庫。天の恵みに感謝し、住民は親戚のように支え合ってきた。「転居先に家を新築した。戻りたくてもいまさら戻れない」/ 近隣の市に移った元住民は「もう、済んだこと。振り返りたくない」。地権者会の事務局長を務め補償交渉などに尽力した元役場職員の金野純一さん(69)が心境を代弁する。「ダム建設の大義のために立ち退いた。被災地の土地利用計画の変更による建設中止だからやむを得ないが、喪失感は埋められない」/ 家々は既に壊され、かろうじて残った手積みの石垣がここで暮らした思い出のよすがだ。元住民からは「津付は私たちの心のよりどころ。放置して荒れ地にしないでほしい」との声が上がっているという。/ 金野さんは「同胞が再会し、語り合えるような集会所を整備するよう県の担当者に要望した」。収用で土地の所有権は失った。でも、この場所の記憶を次世代に語り継ぎたいのだ。/ ダム建設に反対してきた陸前高田市の市民団体〔「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」〕の世話人代表、吉田正洋さん(68)は、「ダムの治水効果や河川、海域に対する影響が十分検証されておらず問題の多い計画だった」。/ 水没予定地の国道の付け替え道路(2.7キロ)〔一般国道397号 津付道路〕はほぼ完成し、供用開始が近い。「ダム建設の隠れた目的は道路の整備だと指摘してきたが、結果的にその通りになった」。本当にダムは必要だったのか。古里を追われた人々のためにも、再検証が必要だと話す。/ ◇/ 災害や土地収用などで消えた共同体の営みを記録し、人的交流を保とうと努める人々の思いを伝える。」「〔写真:〕かつての集落の様子を語る金野さん。左上は供用が始まる付け替え道路(2月、岩手県住田町)」「日本経済新聞 夕刊」

 

ビオトープNo.33〔2014年1月31日発行〕 | 協会誌|日本ビオトープ協会 http://www.biotope.gr.jp/journal/%E6%9C%80%E6%96%B0%E5%8F%B7%EF%BC%882011%E3%80%8025%E5%8F%B7%EF%BC%89/
→▼PDF:「ビオトープ」No.33(日本ビオトープ協会 2014)|日本ビオトープ協会 http://www.biotope.gr.jp/wp-content/uploads/33web.pdf
▽「日本ビオトープ協会誌『ビオトープ』No.33(最新号 33号 2014)/特集「震災復興と自然再生」」「【巻頭言】「植物の世界の復興」 平塚 明岩手県立大学教授/協会特任顧問 東北地区〕〔※津付ダム建設事業についての言及あり〕/ 【特別寄稿】「岩手県の震災被害と復興計画・進捗について」 佐々木 和延/ 【会員投稿】「北九州市・響灘ビオトープ 〜多様性に富む生物の理想郷〜」 後藤 惠之輔/ 【シリーズ連載】「ビオトープのいきものたち19コウモリとその調査 『iBats』 のこと」 野澤 日出夫/ 【協会活動状況】 各地区委員会〈8地区〉活動報告 各地区委員長/ 活動報告・お知らせ等 事務局/ 【連載コラム】連載コラム「田んぼのいきものたち」 第4回田んぼのトンボたち 立川 周二」

 

 

→▼岩手県、「津付ダム」建設中止の方針を発表:2013年8月1日 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2013/08/02/000000

*1:津付ダム「事業費334億円」。岩手日報2006年6月6日付記事「気仙川の治水を検証/陸前高田/住民と県職員が視察/いらない提防、疑問も」に、「〔岩手〕県は、河川改修だけで治水対策を行った場合の事業費を三百五十四億円と試算。一方、津村ダムと河川改修の両方で対策を行った場合は三百三十四億円〔334億円〕と試算し、ダムを造った方が二十億円安上がりとしている。」とある。事業費141億円(165億円)との関係、不詳。) ▼簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク http://yanadamu.web.fc2.com/houdou/tuduki/tuduki060606.html#tisuikensyou

*2:津付ダム建設を中止し、河川改修等のみによる治水へ切り替えることで工費は124億円に抑制される(節減額140億円)、としている。執行済みの70億円+今後の工費124億円=194億円。そこに節減される140億円をプラスすると同記事中にある当初計画の総事業費334億円となり、辻褄は合う。ただし、前年2013年7月の県の津付ダム建設計画中止方針発表時の報道では、これらの数字は見られなかった。(なお、当時見られた数字は、「津付ダム建設事業」の事業費141億円、河川改修費を含めた総事業費165億円。)

*3:津付ダムの事業費(「治水の事業費」)を全体で「350億円以上」、ダム建設中止による節減額を「およそ100億円」とする数字は他の報道には見えない。なお、前掲の毎日新聞2014年7月18日付記事「津付ダム:県政策評価委、中止を答申/気仙川の治水対策、堤防かさ上げで対応」に、津付ダムの事業費を334億円とし、計画中止により140億円を節減見込とする記述がある。