「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事3

岩手県気仙郡住田町(すみたちょう)の気仙川水系 大股川(おおまたがわ)に計画されていた「津付ダム建設事業(つづきダムけんせつじぎょう)」について、東日本大震災(2011年3月11日)以前の関連記事などをまとめます。

→▼「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事1 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/08/02/010000
→▼「津付ダム」に関する東日本大震災以前の記事2 - atimus's blog http://atimus.hatenablog.jp/entry/2014/08/02/020000

 

▽▽2004年(平成16年):

 

→▼〔2004年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2004.10-12(2004/10/1〜12/31)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env44.htm
・2004/12/12 ☆津付ダム、住田、建設継続か中止か、民主的決定問われる県、第三者
・2004/11/16 矢作川流域は反対続出、住田の津付ダム、住民説明会始まる
・2004/11/11 津付ダム建設、引き続き反対、陸前高田住民団体、運動盛り上げ確認
・2004/10/28 [論壇]津付ダムの手順は疑問、荒木更苗
・2004/10/26 津付ダム、県事業継続決める

→▼〔2004年〕岩手県の環境関係ニュース 2004.7-9(2004/07/01〜09/30)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env43.htm
・2004/09/25 津付ダム、見直し継続妥当、県評価委県に答申、住民説明十分に/ →津付ダムで公開質問状、共産党県委員会
・2004/09/18 [直言]津付ダム事業継続、評価委も説明責任果たせ
・2004/09/14 津付ダム事業継続認める、治水専用変更で県評価専門委、住民意見含む
・2004/09/11 津付ダムの徹底審議を、県に市民団体署名提出
・2004/08/26 津付ダムの影響は、陸前高田、住田で説明会
・2004/08/23 津付ダムの計画変更詳しく、陸前高田、住田、明日から住民説明会
・2004/08/16 ☆[ダムを考える、津付の現場から]、本当に必要な物、次代見据えた道筋を
・2004/08/14 ☆[ダムを考える、津付の現場から]、ソフト対策が重要に、新潟県の教訓
・2004/08/13 ☆[ダムを考える、津付の現場から]、鳥取県の決断、引き返す勇気示す
・2004/08/12 ☆[ダムを考える、津付の現場から]、過大な洪水予測、県の設定に疑問の声
・2004/08/11 ☆[ダムを考える、津付の現場から]、28年まちくたびれた、夢なき地権者
・2004/08/03 津付ダム、住田、計画巡り討論会、専門家ら疑問点提示/ →住田町、早期建設を、県に統一要望
・2004/07/29 津付ダム是非、考える討論会、陸前高田で来月〔8月〕1日
・2004/07/17 津付ダム、住田、算定に疑問も、県大規模事業評価委、洪水想定など過大
・2004/07/14 津付ダム建設を支持、住田と陸前高田・流域懇、整備推進へ意見書

→▼〔2004年〕岩手県の環境関係ニュース 2004.4-6(2004/04/01〜06/30)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env42.htm
・2004/06/28 住田、津付ダム是非めぐり議論、気仙川流域懇、開催期間を延長へ
・2004/06/17 津付ダム、住民団体の建設中止要請、住田町が拒否
・2004/06/15 津付ダム建設、情報公開を、共産党県委と住民団体、県に要望書
・2004/05/27 津付ダムなど3事業を論議、県政策評価専門委
・2004/05/13 津付ダムなどを現地調査、大規模事業評価専門委、洪水対策に意見

→▼〔2004年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2004.1-3(2004/01/01〜03/31)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env4.htm
・2004/03/26 津付ダムの建設見直し県に要望、住田の住民団体
・2004/03/13 明日〔3月14日〕津付ダム変更案説明会、陸前高田
・2004/02/21 津付ダムの計画変更方針を了承、住田・川づくり懇談会
・2004/02/06 住田、県営津付ダム、事業費61億円縮小、治水専用に変更検討
・2004/02/06 津付ダムなど県が概要示す、大規模事業評価委

 

→▼簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク|動き〔これまでの紹介記事〕|津付ダム関連 http://yanadamu.web.fc2.com/houdou/ugoki.htm
・2004/12/11 ☆民主的決定問われる県 津付ダム建設 岩手日報
・2004/11/16 矢作川流域は反対 住田の津付ダム 岩手日報
・2004/08/11-16 ☆ダムを考える 「津付」の現場から 岩手日報特集

 

▼トップページの変遷 ダム便覧 2004[H16.12.14]〔2004/12/14〕|ダム便覧 http://damnet.or.jp/Dambinran/binran/Hozon/HzTopFr_16.html
▽「〔2004年〕11.4 津付ダム建設計画について、大規模事業評価専門委員会事業続行を容認する答申をしたのを受けて、岩手県説明会を〔11月〕15日から順次、下流陸前高田市の全11地区で開く (朝日新聞社・東京地方版/岩手)」

 

▼〔2004年12月11日〕民主的決定問われる県/津付ダム建設|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2004/m12/d11/NippoNews_14.html
▽「「継続」か「中止」か。〔岩手〕県が住田町で進める津付ダム建設事業は、その是非をめぐり激しい議論が交わされている。国や県の財政難が進み、大規模公共事業に向けられる県民の視線が厳しさを増す中、津付ダム問題は県が公共事業の決定に「真に民主的なプロセス」を打ち出すことができるのかを問いかけている。(陸前高田支局・太田代剛)/ 「このままでは事業の中止を答申することもある」。〔岩手〕県大規模事業評価専門委員会の専門委員長を務める、県立大総合政策学部の首藤伸夫教授は県を厳しくけん制する。」
▽「▼2つの数字/ 同専門委は〔2004年〕10月、津付ダム建設事業に5つの意見を付けた上で「要検討(見直し継続)とした県の評価は妥当と答申した。これを受けて県は事業の継続を決め地権者への説明会を開始したが、同専門委の真意は必ずしも「継続」ではない。/ 同専門委は、県の計画を「十分な基礎資料に基づいていない」と指摘し「一時中止と再検討」を答申しようとした。しかし「行政の不十分な検討を理由にダムを棄却することは、早期の治水対策を求める住民への責任放棄となる」と判断し、ダム建設の可能性を残す「要検討」とした。/ 付帯意見では、洪水時の河川の最大流量を示す「基本高水流量」の設定を県の予測のほか、過去の洪水の実績流量に基づく検討も行うことなど、基礎資料の充実を求めた。さらに、流域全体の住民同意を得ることなどを条件とした。/ 治水事業では、基本高水流量が計画の基本となる。県は降雨量を基にした計算により、気仙川下流部の基本高水を毎秒2千トンと予測する。同専門委の意見通り実績流量から試算すると毎秒1920トン程度で、80トン減少する。現在の計画で津付ダムの洪水調節能力は毎秒175トンなので、大幅な小型化が可能だ。ダムそのものが不要となる可能性もある。/ 問題は、どちらの数字を採用するかをどう決めるかだ。首藤専門委員長は「治水計画の決定は『真に民主的なプロセス』によらねばならない」とし、住民の完全な理解の上で利害関係を調整し、ダム建設の是非を議論する新たな検討組織の設置を求めている。」
▽「▼計画の追認/ これまでに地域住民が治水計画を話し合う場は、県が今春〔2004年春〕開催した気仙川流域懇談会(会長・井田斉北里大水産学部教授)があったが、内容は県の計画の追認にすぎなかった。〔2004年〕9月の同委員会では井田会長自身が「委員の理解度が足りず建設的な議論にならなかった」と懇談会の運営に問題があったことを認めた。/ 県は現在、陸前高田市と同町〔住田町〕の16カ所で住民説明会を開催。しかし、説明会形式では相変わらず県の一方的な提案にすぎず、住民相互の議論には至っていない。/ 県河川課の若林治男河川開発担当課長は「今後住民ら幅広いメンバーによる検討会のような組織を設置したい」とする。/ 治水問題は基本高水流量の選択一つとっても高度な知識が要求される。選択を誤れば治水能力の不足から洪水を防ぎ切れなかったり、逆にダムが大きすぎて過大投資となり、後世に無駄な負担を残すことになる。/ 同懇談会の失敗が示す通り新たな検討組織を作っても、専門知識がない住民だけでの判断には限界がある。一方、県の計画の押しつけでは、同専門委の理解は得られない。県や専門の第三者機関などが適切に関与する形態を模索する必要がある。/ 津付ダムの議論をどう進めるかは「真に民主的なプロセス」をいかに実現するのか、県の力量が問われていると言える。成功すれば、今後本県で大規模公共事業の是非をめぐる判断のモデルケースとなるだろう。」「【写真=県が陸前高田市で開催した住民説明会。ダム建設の是非をめぐる議論に「真に民主的なプロセス」の実現が求められている】」「2004年12月11日」

 

▼〔2004年11月16日〕矢作川流域は反対/住田の津付きダム|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2004/m11/d16/NippoNews_13.html
▽「〔岩手〕県が住田町に建設を目指す津付ダム住民説明会は〔2004年11月〕15日夜、陸前高田市の2地域を皮切りに始まった。ダム建設への住民理解や利害調整を求めた県大規模事業評価専門委の答申に基づくもので、年内〔2004年内〕に同市と同町の16カ所で開く。ダムによる治水効果がない陸前高田市下矢作地区では建設に反対する意見が続出し、地域間の意見調整の難しさが浮き彫りとなった。」
▽「同日はダムの治水効果がある気仙川本流域ではない、同市の矢作下矢作両地区の多目的研修センターで開催。本流域以外での説明会は初めてで、下矢作地区では住民約20人が出席した。/ 県津付ダム建設事務所の平勤所長が「大規模事業評価委員会で出た意見に適切に対応しながら事業を進めたい」とあいさつ。ダムの構造や治水効果などを説明した。/ 住民からは「洪水時に30センチしか川の水位を下げられないダムに141億円もかける意味があるのか」「地元の建設業者はダムより河川改修のほうが仕事が増える」などと、ダムに否定的な意見が多数を占めた。/ また、同地域を流れる矢作川の河川改修が県の財政難で休止されていることから「新しいダムよりも、住民が長年待たされている矢作川の堤防工事を先に進めるべきだ」という意見も多かった。/ これまでに本流域で行われた説明会では、治水効果への期待や長年ダムに振り回されてきた地権者への配慮などから、建設を求める意見が多数を占めており、地域間で大きく意見が分かれた。/ 平所長は「今後も説明を重ね、多くの住民の理解が得られるよう努力する」とするが、ダムによる水質の変化を懸念する漁業関係者らを含め、意見や利害の調整は困難を極めそうだ。/ 【写真=県の説明に耳を傾ける下矢作地区の住民。ダム建設を疑問視する意見が大勢を占めた】」「2004年11月16日」

 

▼自然のめぐみ破壊する津付ダム計画やめ、治水は河川改修で(岩手県) : 2004-10|書誌詳細|国立国会図書館サーチ http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I7096691-00
▽「■詳細情報/ ・タイトル: 自然のめぐみ破壊する津付ダム計画やめ、治水は河川改修で(岩手県)/ ・著者: 伊勢 純/ ・シリーズ名: ダムを見直す(2)/ ・出版年: 2004-10/ ・対象利用者: 一般/ ・資料の種別: 記事・論文/ ・掲載誌情報(URI形式): http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000398415-00 / ・掲載誌名: 議会と自治体〔発行:日本共産党中央委員会出版局〕/ ・掲載通号: 77/ ・掲載ページ: 78〜83/ ・言語(ISO639-2形式): jpn : 日本語」

▼議会と自治体 2004年10月号 - 出版物|日本共産党 http://www.jcp.or.jp/web_book/2004/10/200410-gikaito.html.html
▽「議会と自治体 2004年10月号 No.77/ 定価630円(送料84円)」「 〔※略〕/ [ダムを見直す](2) 「イトウ守れ」の住民運動で巨大砂防ダム建設を凍結(北海道・厚岸町) ……谷口 弘/ 自然のめぐみ破壊する津付ダム計画やめ、治水は河川改修で岩手県)…… 伊勢 純/ 県民とともにたたかい、「脱ダム」の着実な前進へ(長野県)…… 石坂千穂/ 不要と認めさせるまであと一歩に迫った安威川ダム事業(大阪府)…… 宮原たけし/ 〔※略〕」

 

▼トップページの変遷 ダム便覧 2004[H16.10.19]〔2004/10/19〕|ダム便覧 http://damnet.or.jp/Dambinran/binran/Hozon/HzTopFr_15.html
▽「〔2004年〕9.28 岩手県大規模事業評価専門委員会はこのほど、津付ダム建設計画を条件付きで継続するよう増田〔寛也〕知事に答申した (読売新聞社・東京朝刊)」
▽「〔2004年〕9.11 津付ダム計画で「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」は〔9月〕10日、ダム中止などを求めて増田岩手県知事に約1600人の署名を提出した (読売新聞社・東京朝刊)」

 

▼斉藤信のホットニュース53〔2004年9月13日〕 https://web.archive.org/web/20070220094738/http://www4.ocn.ne.jp/~jcp-shin/hotnews53.htm
▽「《2004年9月13日》 津付ダムの事業計画の継続を強引に決める消化不良の大規模事業評価専門委員会/ 〔2004年〕9月13日開催された〔岩手県大規模事業評価専門委員会は、2人の専門家の参与から意見を聞いたものの、その内容について十分な審議をすることなく、5つの条件を付けてムリムリ県が見直したダム事業計画の継続を決めました。/ ■石川忠晴参与が再検討を求める重要な意見を提出/ 専門家である石川忠晴参与(東京工業大学大学院総合理工学研究科教授)は、「津付ダムの現在の計画は、必ずしも十分な基礎資料の収集及び解析にもとづいておらず、不明確な部分が多々ある。しかし、行政側の不十分な検討を理由にダム計画を棄却することは、洪水対策の早期実施を求める住民に対しての責任を放棄することになる。そこで、以下の点に留意して再検討したうえで、結論を出すことが望ましい」と指摘しました。留意すべき問題点として、(1)基本計画と段階計画 ―河道、流域状況の実態に合わせて「現実的な安全度の設定」を考えること。 (2)超過洪水への対処 ―気仙川の既往最大流量(アイオン〔台風、1948年〕)2210立方メートル/sを参考に超過洪水を対策を講じること。 (3)総合治水対策 ―気仙川のように、人口密度の低い中小河川流域においては、各地区の状況にあった総合治水対策を積み重ねていくことが有効である。 (4)治水専用ダムの役割 ―現行計画におけるダムサイトの流域面積は全流域面積の1/10であり下流基準点(島部〔陸前高田市〕)での防災効果は少ない。総合治水計画の中で、ダムの必要性と活かし処を具体的に検討すること。 (5)流域住民への計画の提示と意見の集約 ―上述の観点から数種類の治水計画を策定し、その効果を超過洪水も含めて具体的に流域住民に提示し、意見の集約を行う必要がある。/ 石川参与は、県は国のマニュアルの中で河川のあり方を示しているが、それは国への説明とはなっても住民への説明にはなっていない。実際の河川の状況に応じた治水計画を住民に示すべきだと強調しました。/ 専門委員の各委員は石川参与の意見に同調を示しながら、審議で深める立場に立たず、首藤〔伸夫〕委員長が会議の終わりごろに突然意見の集約を図りました。その内容は、県の見直したダム事業計画は継続実施としたうえで、石川参与の問題提起を受け、5つの条件を付記するというものです。その条件とは、(1)計画規模1/70の流量について、科学的合理的な設定を行い、流域住民に説明すること。 (2)流域住民の理解と納得が得られる計画とするために努力すること。 (3)超過洪水対策を検討すること。 (4)付け替え道路の計画を地質調査を含め吟味すること。 (5)進捗状況について専門委員会に毎年報告すること。この条件は本来事業計画の是非に関わるものであり、専門委員会の場でこそ検討されるべきものです。結局、専門委員会は、自らは専門的検討を回避し、専門家であり参与の意見も聞き流してしまったという結果となりました。」
▽「■当面の整備計画(1/30)では、ダム事業費が164億円、河川改修費が94億円これでなぜダム事業を継続するのか/ 専門委員長への日本共産党の申し入れを受け、計画規模1/30〔30年に一度の災害に対応〕の事業費が始めて明らかになりました。ダム+河川改修事業費は164億円河川改修単独事業費は94億円です。20〜30年の整備事業では河川改修事業のほうが経済的で、効果もすぐ表れることが明らかになりました。ところがこの点が明らかになっても委員会ではまともな審議がなされませんでした。このままダム建設事業が進められるなら、莫大な事業をかけながら、ダムができるまでは治水対策の効果が出ないことになります。また、国、県の財政事情から、20〜30年以後に計画規模1/70〔70年に一度〕の事業が引き続き行われる可能性はまったくないといわなければなりません。/ ■穴あきダムは実証なしの試験的ダム/ 角〔哲也〕参与から穴あきダムについて意見が出されました。治水専用の穴あきダムは水質に影響は及ぼさないと指摘したものの、実例とした島根県の益田川ダムはこれから実際に使用されるもので、試験段階の状況しかわかりません。地域住民・漁民が求めているのは、科学的で厳密な水質・漁業への影響があるのかどうかという問題です。この点では土木工学的な分析だけではなく、水産学的分析が求められていると思います。/ ■津付ダム事業の問題点が浮き彫りにたたかいはこれから/ 大規模事業評価専門委員会の結末は、残念ながら十分な科学的審査を行うことなく、専門家の意見も踏まえた審査もせず、県のダム事業の継続を認めるものとなりました。しかし、不十分ながら付けられた5つの条件は決して簡単なものではありません。また、石川〔忠晴〕参与の意見は重要な示唆に富むものです。ここにはこれまでの地域住民の専門家と結んだ草の根からの粘り強いたたかいと取り組みがありました。地域住民と結んだ日本共産党の議会での取り組みも重要な力となりました。とくに地域住民との理解と合意が条件に付けられたことは重要です。津付ダム事業の様々な問題点も浮き彫りになりました。今後のたたかいで問題だらけのダム事業を中止させることは十分可能です。これからもがんばります。」

 

▼▼〔2004/08/11〜16〕ダムを考える 「津付」の現場から|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/2004kikaku/damukangaeru/damukangaeru.html
 →https://web.archive.org/web/20040816034410/http://www.iwate-np.co.jp/2004kikaku/damukangaeru/damukangaeru.html
▽「■ダムを考える 「津付」の現場から/ 住田町津付地区に〔岩手〕県が建設を計画している津付ダム。現在、県の大規模事業評価専門委員会(専門委員長・首藤伸夫県立大総合政策学部教授)で建設の是非が検討されており、ダム建設をめぐる議論は最終段階に入った。1977年〔昭和52年〕の予備調査開始から既に28年が経過。ダム建設への考え方が大きく変わる中、それぞれの立場で交錯する思いを探った。(この企画は5回続きです〔※2004年8月11日、12日、13日、14日、16日掲載〕)」 ※日付の昇順

 

▼「ダムを考える 「津付」の現場から(1)」「夢なき地権者/ 2004年8月11日」
▽「■28年 待ちくたびれた/ 「どこまで地権者をいじめれば気が済むのか」。〔2004年〕8月で終了予定だった同専門委員会〔大規模事業評価専門委員会〕が参与の配置のため〔2004年〕10月まで延長されることを聞き、津付ダム地権者会の大村孝一会長(76)は力なく語った。/ 津付ダムによって土地が水没する地権者は13世帯。そのうち移転を余儀なくされる9世帯の35人にとって、これまでの28年間はあまりに長すぎた。/ 88年〔1988年/昭和63年〕までの11年間はダムに強く反対した。大村会長は「山奥でも、ふるさとで暮らすのが1番いい。水没は許せなかったし、今も気持ちは変わらない」と吐露する。/ しかし、川下の住民たちはダムを強く求めた。県の担当者のほか住田町と利水計画のあった陸前高田市の首長らが「川下の安全と発展のために退いてほしい」と説得を続け、89年、地権者たちは泣く泣く同意した。」
▽「同時に時代は変わり始める。国のダム建設新規採択の凍結、〔岩手〕県の環境影響評価条例の施行〔1998年7月15日条例第42号/1999年6月12日施行〕、同市〔陸前高田市〕の利水撤退〔2003年5月〕に伴う計画変更、そして同専門委員会の開催。計画は1年、また1年と遅れた。/ 地権者たちは「どうせ水没する」と水洗トイレの設置はもちろん、雨漏りの修理や破れた障子1枚張ることすらためらった。農地改良からも取り残され、田畑も荒れた。/ その間に景気は低迷。移転者への補償金の算定基準となる地価や人件費は急落した。県津付ダム建設事務所の平勤所長は「ここまで着工が遅れたのはすべて国や県の事情で地権者に責任はない。状況は厳しいが、できる限りの補償をしたい」という。しかし、県財政は厳しく、先行きには不透明感がつきまとう。/ 地権者の一人、会社員佐藤清司さん(46)は「今、一体どれほどの補償金がもらえるのか。新居を建てるために借金を抱えることになるかもしれない。ダムに振り回されるのはもうこりごりだ」。ふるさとを捨てる代償として描いた新生活への夢は、もう跡形もない。/ 今ダム建設が中止されれば地権者への補償制度はない。損害賠償を求めても裁判にはさらに長い時間がかかる。地域は28年の間に高齢化が進み、もはや自力で復興する力は残っていない。/ 大村会長は疲れ切った表情で語る。「これまでダムが欲しいと思ったことは一度もない。しかし今は1日も早い着工が悲願だ」」「【写真=地権者集会で今後の日程を示したメモに目を通す地権者ら。ダムに振り回された28年間はあまりに長すぎた=〔2004年〕5月13日、住田町津付地区】」

▽参考:
岩手県 - 環境影響評価 http://www.pref.iwate.jp/kankyou/hozen/hyoka/index.html
▼○岩手県環境影響評価条例 https://www3.e-reikinet.jp/iwate-ken/d1w_reiki/410901010042000000MH/410901010042000000MH/410901010042000000MH.html

 

▼「ダムを考える 「津付」の現場から(2)」「過大な洪水予測/ 2004年8月12日」
▽「■県の設定に疑問の声/ 津付ダムは気仙川の支流の一つ、大股川に建設予定の治水ダムだ。高さ48・6メートル、幅165メートル、総貯水量は560万立方メートル。〔岩手〕県の試算で〔ダムの〕建築費は141億円に上る。/ 県は気仙川流域整備の安全度を70年に1度の大雨による洪水を防ぐレベルに設定。ダムだけでは不十分で、河川改修と〔津付ダム建設費を〕合わせた建設費334億円となる〔※うち河川改修費193億円〕。河川改修単独〔の事業計画〕では354億円を要するとし「ダムが低コスト」と説明する。」
▽「しかし陸前高田市の市民団体、めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会吉田正世話人代表は「県の洪水予測は過大だ」と指摘する。/ 同市高田町や気仙町の市街地は、1960年〔昭和35年〕のチリ地震津波を教訓に現在の堤防が築かれて以来、気仙川の洪水に襲われたことはない。冠水被害は地域内に降った雨が排水されないためで、ダムを造っても解決できない。/ しかし、県の想定では30年に1度の雨でも市街地が洪水に遭い、その「被害」を軽減するためにダムが必要という。現実と想定に差があるのは、幸いこれまで想定するほどの雨が降らなかったのが原因だが、大雨で最大どれだけの量の水が川を流れるかを示す「基本高水」の設定にも疑問が残る。/ 気仙川最下流部の基本高水は1秒当たり2000トン。これは、県が想定する70年に1度の大雨の93・5%をカバーするが、国直轄ダムでは60−80%となっている例が多い。雨の降り方は千差万別で、あまりに多くのケースをカバーしようとして基本高水を上げれば必要以上のコスト上昇を招く。/ 県は「これまでと同じ方法で設定しており特に高くしたわけではない。基本高水を下げることは安全度を下げることであり、人為的に変えるべきではない」とするが、もともとすべての洪水をダムや堤防だけで防ぐのは不可能。近年はハード面だけに頼らない治水対策が求められている。/ 国土交通省河川局は「基本高水の設定に唯一の正解はなく、避難態勢の整備などのソフト対策やコストを含めた選択の問題だ」としている。/ 京都府の民間防災研究団体、国土問題研究会の中川学事務局長は「これほど高い基本高水を採用するのは、ダム建設のコストを河川改修単独より下げるためのつじつま合わせだろう」と推測する。/ この問題は県大規模事業評価専門委員会でも指摘され、県は近く基本高水を下げた場合の建設費試算を公表する予定だ。」「【写真=津付ダム建設予定地を現地調査する県大規模事業評価専門委員会のメンバー。費用対効果の十分な検証が求められている=〔2004年〕5月12日、住田町】」

 

▼「ダムを考える 「津付」の現場から(3)」「鳥取県の決断/ 2004年8月13日」
▽「■「引き返す勇気」示す/ 鳥取県には「引き返す勇気」があった。同県三朝町に建設が計画され、2000年に中止が決まった県営中部ダムは、津付ダムによく似ていた。/ 中部ダムは1973年〔昭和48年〕の計画発表以来、津付ダムと同様に地権者の反対に遭い、20年近くを経て実地調査にこぎ着けた。/ しかし、昨年〔2003年、鳥取県では〕陸前高田市が利水事業から撤退したのと同じく、下流自治体が利水計画を次々と縮小。治水が主目的のダムとして計画を進めようとした同県〔鳥取県〕は「ダム建設140億円、河川改修147億円」と試算を示し「ダム建設がコスト的に優位」と説明した。/ 本県〔岩手県〕も「ダムと河川改修では334億円、河川改修のみでは354億円」とコスト面の優位性を主張している。/ しかし「直感的に疑問を感じた」という片山善博鳥取県〕知事は「もう一度だけチャンスをやる。正直に言えば過去は問わない。だが、またうその数字を出したら承知しない」と試算のやり直しを指示。/ その結果「ダム230億円、河川改修78億円」と新試算が示され、同県は建設を中止した。同県旧中部ダム予定地域振興倉吉事務所の松本幸治副主幹は「当初の試算はダムありきでつじつまを合わせていただけだった」と打ち明ける。/ 同県は01年度から地権者約40世帯の住宅の新築・改修費など4億8000万円を盛り込んだ総額168億円の地域振興事業を実施。公共事業の中止に伴う住民の住宅改修に対して、全国初の公的支援を行った。/ 5年間の地域振興事業は、ダム建設見直しで遅れた上下水道、道路、圃場整備などを進める」
▽「全国の治水対策を研究する京都府の民間団体、国土問題研究会(理事長・奥西一夫京都大名誉教授)は気仙川流域について「ダムによらない方法で適度の安全性を保ち、費用のかからない治水は可能」としている。/ 建設に長い時間がかかるダムは、建設費が見込みを大きく上回ることが多い。90年に事業採択され現在完成間近の〔岩手県〕大船渡市の鷹生ダムは、210億円の予定が325億円と1・5倍以上に膨れあがっている。/ 県河川課の若林治男河川開発担当課長は「津付ダムの建設費は十分な調査の上で算出しており大幅に上回ることはない。さらなるコスト削減にも意を払う」とするが、鳥取県と同様にプロセスをすべて公開した上で再試算し、県民に判断を仰ぐ必要はないか。本県〔岩手県〕は昨年度末〔2003年度〕で1兆3500億円もの借金を抱えている。」「【写真=旧中部ダム水没予定地で進む圃場整備事業。鳥取県は移転対象だった家屋の改修を含む地域振興事業を行っている=鳥取県三朝町】」

 

▼「ダムを考える 「津付」の現場から(4)」「新潟県の教訓/ 2004年8月14日」
▽「■ソフト対策が重要に/ 「みるみる水が増したのでとにかく2階に逃げた。その間、10分もないと思う。避難指示も遅すぎたし」/ 新潟県中之島町の高校3年大竹美加さんは、1階が骨組みだけになった家を片づけながら、先月〔2004年7月〕13日の豪雨を語ってくれた。近くの刈谷田川で堤防が決壊。同町中心部は、死者3人を出すなど壊滅的な被害を受けた。/ 墓石が散在し、流された家屋の跡に空き地が目立つ。半壊で残った家は家財道具がなくなり、住宅密集地は一瞬で姿を変えた。/ 父親の仁さん(46)は「こんなに浸水する地域と思わなかった」と今も目の前の光景が信じられない様子だ。/ 無理もない。通常の刈谷田川は川幅約4メートル、水深20センチほど。それでも100年に1度の規模の洪水にも耐えられるようダムや堤防を整備しており、河川の安全度としては津付ダム流域より高いランクだった。/ だが、今回の洪水について新潟県は「試算中だが、100年に1度の規模よりずっと大きい洪水だった」と断言する。」
▽「近年、予想をはるかに上回る雨が短時間に降る局地的豪雨が各地で相次ぐ。どの川もダムや堤防の整備基準を、過去の洪水を防げる規模以上に設定しているが、「絶対安全」と言えなくなっているのが実態だ。/ 洪水に合わせてどんどん大きなダムをつくっても限界はある。それだけではなく「川はあふれる」という前提で、もっとソフト対策を考える時期に来ているのではないか。/ 周囲の農地を買収して水があふれる氾濫原(はんらんげん)を増やすことや、川崎村〔※旧・岩手県東磐井郡。2005年、一関市に合併〕が条例化している水害に遭いやすい低地での住宅建設禁止、〔岩手〕県が土砂災害危険地域で検討している住居の移転を促す事業なども、治水対策の参考にできる。/ 新潟などで問題になったのは、避難指示の時期や避難態勢が定まっていないこと。本県〔岩手県〕は避難場所や浸水の深さを記した洪水ハザードマップ防災地図)づくりが進まず、陸前高田市住田町でも未作製〔※2004年8月現在〕。マップで危険地域に住んでいることを住民自らが理解することも求められる。/ 増田〔寛也〕〔岩手県〕知事は「市町村に情報の伝達、避難誘導の態勢強化について文書で通知した。県からより的確な情報を入れて市町村にハザードマップを見直してもらう必要もある」とし、今回の新潟などの豪雨は本県のソフト対策にも少しずつ影響を及ぼしそうだ。」「【写真=1階天井まで水が押し寄せ、半壊した家屋。周囲は空き地が目立つ=〔2004年〕8月1日、新潟県中之島町】」

 

▼「ダムを考える 「津付」の現場から(5)」「本当に必要な物/ 2004年8月16日」
▽「■次代見据えた道筋を/ 「気仙広域連合の長として津付ダムの早期建設を県にお願いしている」。大船渡市の甘竹勝郎市長は気仙一丸でダムを求める姿勢を強調する。/ 同市は気仙川の流域ではなく治水面での恩恵はないが、思わぬ経済波及効果を受ける。ダムによって国道397号が水没し、付け替え道路〔津付道路〕が整備されるからだ。/ 同市では国や県が大規模港湾を整備中で、06年度〔2006年度〕に一部が使用開始される。しかし同市と水沢、江刺両市、金ケ崎町などの工業地帯をつなぐ同国道は津付ダム建設予定地付近の整備が遅れており、新港の有効活用に影響が出かねない状況だ。/ 津付ダムが建設されれば、約2・7キロの区間が道幅9・5メートルに拡幅され、トンネルや橋により大型車の通行も容易な直線的な道路となる。/ 建設費の約70億円ダムの付け替え道路として整備すれば国の半額補助が受けられる。財政難で単独での〔道路〕整備が難しい県にとっては、願ってもない話だ。/ 甘竹市長は「道路のためにダムを造れというわけではないが、ダムと同時に道路ができることはありがたい」という。」
▽「津付ダムは昨年〔2003年〕陸前高田市が利水事業から撤退し、普段は水をためない治水専用の「穴あきダム」に変更された。温泉施設などがある種山地区に近い親水空間として観光開発を目指していた住田町は当てが外れた形だ。/ しかし〔住田〕町商工会の千田明雄会長は「観光面で活用できなくなったのは残念だが、当町には全国に誇る木工団地がある。高速道とのアクセス向上は好材料だ」と期待する。/ もともとダム建設は「有利な補助事業」の典型だ。建設費の半分が国から補助され、残りの半分もほとんど借金で賄える。返す時には3分の2が国から交付税としてもらえるため、結局県の自腹は2割程度。付け替え道路のような「おまけ」も付く。地域への経済効果は大きい事業といえる。/ しかし、恵み豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会吉田正世話人代表は「子孫にありのままの自然を資産として残すことは、経済効果に値しないのか」と疑問を投げ掛ける。/ 「有利な事業」で恩恵を受けるのが県民ならば、借金を背負うのもまた国民であり県民だ。津付ダムを建設するか否かは、県の完全な情報公開の上で県民が判断するのが妥当だ。(〔連載〕終わり)/ (陸前高田支局・太田代剛、報道部・神田由紀)」「【写真=大規模港湾工事が進む大船渡港。津付ダム建設は内陸部と同港をつなぐ道路の整備にもつながる=大船渡市】」

 

▼〔2004年3月26日 朝日新聞〕トップページの変遷 ダム便覧 2004[H16.4.23] http://damnet.or.jp/Dambinran/binran/Hozon/HzTopFr_11.html
▽「〔2004年〕3.26 津付ダムについて、流域住民、漁業関係者らでつくる「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」は〔2004年3月〕25日、岩手県に建設見直しを要望した (朝日新聞社・東京地方版/岩手)」

 

▼めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会|私たちの活動〔2004年3月14日〕 http://www.geocities.jp/meg_k1000/report.html
▽「2004年3月14日/ ■津付ダム変更案説明会を開催しました。 http://www.geocities.co.jp/NatureLand/2900/report.html#r13 / 18時30分〜ふれあいセンター(高田町〔陸前高田市〕) 入場無料/ 次の2点にしぼって、津付ダム建設事務所職員に説明をしていただきました。/ ◎「穴あきダム」変更案について ◎事業費について住民側が主催だったとはいえ、一般市民・町民対象にこの約30年間で初めて開催された事業説明会になったと考えます。穴あきダムは詰まることもありえるとの答弁を確認しました。」

▼めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会|私たちの活動〔2004年3月14日〕 http://www.geocities.co.jp/NatureLand/2900/report.html#r13
▽「■報告 津付ダム変更案説明会 〔2004年〕3月14日(日)〔午後〕6時30分〜ふれあいセンター(高田町)/ 次の2点にしぼって、津付ダム建設事務所職員から説明をいただきました。/ ・「穴あきダム」変更案について ・事業費について今度の変更案により、ダム下部の穴が流木等でつまってしまう可能性があること、またその対応策は未経験のもので、現時点ではまったく安全性の保証がないことなどが明らかになりました。総事業費は、66億円の値上がり。また、参加者は事業の進め方や不透明さに一番おどろかれていたようです。」

 

▼県医労新聞【2004年3月11日発行内容】|岩手県医療局労働組合 http://www.iwate-ken-irou.org/sinbun/2004/04-03/shinbun_main040311.html
▽「「誤りを正すのに、遅すぎるということはない」、「過ちてこれを改めざる、これを過ちという」。はっきり誤っていると分かっても、直そうとしない、そんな姿勢が、岩手県政には見られます。一体、どこを向いて仕事をしているのか、と叫びたくなります ▼県議会の一般質問〔2004年3月11日〕で、共産党斉藤〔信〕県議は、県財政を破綻の縁に追いやった、無駄なダム工事問題を取り上げました。「北本内ダムは、当初建設費が420億円、見直したら606億円になると言うのでダム建設は中止。河川改修を行ったら、事業費はわずか2億円であります」 ▼梁川ダムは、利水の必要性が全くないのに「多目的ダム」として工事を続行。津付ダムは、治水だけのダム建設に見直したものの〔事業費〕334億円と〔見直し前の〕267億円から実に67億円も増大。いろんな評価制度を導入しても、結局、ダム工事は聖域です ▼知事が知事なら、医療局長も医療局長です。「実施計画」見直しの要請を受けても、返す言葉は判で押したようにすげないもの。一体どこを向いて仕事をしているのかと言いたい。不採算地区からの撤退で何の県営医療か。結論先にありきではなく、虚心坦懐に、住民の声に耳を傾けて欲しいものです。」

 

▽▽2003年(平成15年):

 

→▼〔2003年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2003.10-12(2003/10/01~12/31)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env34.htm
・2003/12/06 ☆津付ダム代替案検討、河川改修のみも視野に、県議会決算委

→▼〔2003年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2003.7-9(2003/07/01〜09/30)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env33.htm
・2003/09/12 治水目的に建設に建設推進、県営津付ダム問題、知事が意向を表明
・2003/07/24 津付ダムの中止、求め市に要望書、陸前高田住民団体
・2003/07/02 津付ダム大幅見直しも、公共事業2年で30%削減の影響で試算額838億円、県議会で

→▼〔2003年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2003.4-6(2003/04/01〜06/30)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env32.htm
・2003/06/06 津付ダム中止含めた見直しを、県に共産党県委員会
・2003/05/20 津付ダム計画、見直す考えも、増田〔寛也〕知事が明示
・2003/05/17 ☆津付ダムで陸前高田市長、利水せず、県に回答
・2003/05/15 陸前高田市長、津付ダム計画、利水不参加を正式表明、治水上は必要
・2003/05/13 公共事業見直し、本年度中〔2003年度中〕に方向性示す、増田〔寛也〕知事、津付ダムなど対象
・2003/05/10 県建設予定の津付ダム、住田、陸前高田市、利水せず、方針固める

→▼〔2003年 岩手日報盛岡版〕岩手県の環境関係ニュース 2003.1-3(2003/01/01〜03/31)|三陸の海・下北の大地を放射能から守ろう http://sanriku.my.coocan.jp/env31.htm
・2003/03/11 陸前高田市、住田予定、津付ダム利水を再検討、工業用水需要伸びず、建設計画に影響も
・2003/01/22 津付ダム計画中止へ要請書、陸前高田住民団体
・2003/01/13 ☆陸前高田、津付ダム住田建設中止を、自然守る住民団体発足〔※2003年1月12日、「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」設立総会〕

 

→▼簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク|動き〔これまでの紹介記事〕|津付ダム関連 http://yanadamu.web.fc2.com/houdou/ugoki.htm
・2003年12月6日 河川改修のみも視野 津付ダム代替案 岩手日報
・2003年5月31日 ダム建設反対決議 陸前高田2魚協 岩手日報
・2003年5月16日 津付ダム利水不参加を表明 陸前高田市長 岩手日報
・2003年5月10日 陸前高田市は津付ダム利水せず 岩手日報
・2003年3月19日 津付ダム利水計画「結論は統一選挙後に」「ダム建設中止を」 住民グループが知事に要望書 朝日新聞
・2003年3月17日 津付ダム建設 利水計画見直しに 陸前高田市 河北新報
・2003年3月11日 脱ダムの陸前高田市長「津付ダム」計画見直しも 朝日新聞
・2003年1月13日 住田の津付ダム中止を 住民団体発足 岩手日報

 

▼〔2003年12月6日〕河川改修のみも視野/津付ダム代替案|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2003/m12/d06/NippoNews_9.html
▽「〔2003年〕12月定例〔岩手〕県議会は、〔12月〕5日午前10時から決算特別委員会を開いた。〔岩手〕県が建設を計画する津付ダム(住田町)の見直しに関連し、若林治男河川開発監は河川改修だけの案も含めて検討していることを明らかにした。」
▽「県土整備部、県警本部を審査。津付ダムは斉藤信氏(共産)が取り上げ「ダムなしでの治水計画を国と協議すべきではないか」とただした。/ 若林河川開発監は、陸前高田市が工業用水の利水を取りやめたことで多目的から治水目的のダムに変更になった経緯を説明し「必要な諸手続きを国と協議しており、治水代替案も含めて検討している」と述べた。/ 代替案は「今のデータ、地形図を基になるべく現地、河川に合った計画を立案しようと検討している」と説明。一方で「ダムを造ることで渇水期に(水を)補給できるので、河川改修だけでは流量の確保は難しい」とも述べ、ダム建設は必要との認識を強調した。/ 国との協議は「できるだけ早くまとめるように頑張りたい」とし、協議が整い次第、県の大規模事業評価専門委員会に諮る考えを明らかにした。」
▽「同ダム〔津付ダム〕は、住田町の気仙川水系の大股川に計画され、2000年度に国から全国で唯一、新規建設が認められた。総貯水量1050万トンの重力式コンクリートダムで、洪水調整と流水の正常な機能維持、工業用水の確保が目的だったが、今年〔2003年〕5月、陸前高田市が利水への不参加を表明し、県はダムと河川改修の在り方の再検討を進めている。/ 同特別委は2002年度一般会計決算など決算12件を認定し、午後5時3分散会。〔2003年12月〕8日は常任委員会を開く。」「2003年12月6日」

 

▼〔2003年12月6日〕住田・津付ダム/県、建設中止も検討|asahi.com朝日新聞社) http://mytown.asahi.com/iwate/news02.asp?kiji=4638
→▼行政改革構造改革 - 1038805069 - とはずがたり掲示板 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1038805069/
▽「〔岩手〕県は〔2003年12月〕5日、住田町に建設中の津付ダムについて、ダム建設を中止し、河川改修で治水に対応する代替案を検討していることを明らかにした。若林治男河川開発監は「ダム建設と河川改修の現計画をベースに、水系の実情にそった河川改修のみの計画を比較検討したい」と話した。/ 県議会決算特別委〔決算特別委員会〕で、斉藤信氏(共産党)の質問に、県土整備部の若林河川開発監が答えた。/ 津付ダムは、気仙川水系の大股川に建設が進んでいるダム。総事業費は202億円で総貯水量は1050万立方メートル。今年度末の工事進捗(しんちょく)率は、9・3%を見込んでいる。/ 地元の陸前高田市が〔2003年〕5月、「工業用水の利用見通しが立たない」と、一日あたり2千トンの利水計画への不参加を表明し、ダムの機能は治水のみとなっていた。県は同市の決定を受け、ダムの機能と目的について、再検討を進めていた。/ (12/6)」

 

▼〔2003年12月5日〕平成15年12月定例会 決算特別委員会会議録|岩手県議会会議録 全文表示|岩手県議会 http://www3.pref.iwate.jp/gikai/user/www/Zenbun/page/conferenceId/37/pageStart/297717/pageEnd/297927/
▽「〇吉田昭彦委員 砂防費に関連しまして1点お伺いいたします。/ 先般、住田町大股川中井堰堤で土砂流出という報道がありましたが、実情はどうであったのか、まずもってお伺いします。」
▽「〇佐藤〔喜弘〕砂防課長 〔2003年〕12月1日に下段左岸側の水孔より土砂流出しているという通報がございました。この通報を受けまして、地方振興局の方で現地調査を行いましたが、水量が多いため、堰堤直上流面の堆砂状況を確認できませんでした。その結果、土砂の流出の実態は確認できなかったという状況下にございます。今後、減水を待ちまして、速やかに堆砂状況等の調査を行い、対応について検討してまいりたいと考えております。」

▽「〇吉田昭彦委員 実情調査の結果は土砂流出の確認はできなかったと理解をいたしましたが、その後も継続的に調査されておると思いますが、どのような形で調査されているかお伺いします。」
▽「〇佐藤砂防課長 昨日〔12月4日〕も現地に行って地方振興局の職員が調査をしておりますけれども、まだ水量が多くて詳細な調査ができない状況下にございます。いずれ、減水した暁には速やかに調査をいたしまして、原因を究明しまして対応について検討してまいりたいと考えております。」

▽「〇吉田昭彦委員 御案内のように、大股川は地域の方で待望久しい津付ダムの建設予定地でございます。環境問題については大変重大な関心を持って地域の方々も見ておられるわけですので、調査の万全を期されるようにお願いを申し上げまして終わります。」
▽「〇工藤勝子委員 関連で、この砂防ダムについてお聞きしたいと思います。/ 〔岩手〕県内では588カ所の堰堤があって、水孔があるのが562カ所と報じられておりますけれども、かなり年数が古くなっている。例えば1967年に荒川の堰堤がつくられておりますし、ただいまの住田の方は1961年につくられております。30年から40年以上経過している砂防ダム岩手県内にどのくらいあって、こういう危険箇所というのはどのくらいあるものかお聞きしたいと思います。」

 

▼〔2003年5月31日〕ダム建設反対決議/陸前高田2漁協|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2003/m05/d31/NippoNews_8.html
▽「陸前高田市米崎町漁協(金野昌則組合長、組合員106人)と小友漁協(佐藤東一組合長、組合員173人)は、〔岩手〕県が住田町に計画する津付ダム建設に対する反対決議を〔2003年5月〕30日までに上げた。同ダムについて同市内の漁協による反対決議は初めて。」
▽「両漁協によると、反対決議は〔5月〕29日にそれぞれ開かれた通常総会で動議として提案された。米崎町漁協は、正組合員が ▽河川への影響 ▽海域への影響 ―などを指摘した上で建設反対を訴え、採決した結果、賛成多数で採択したという。/ 金野〔米崎町漁協〕組合長は「具体的なアクションについては今後の役員会などの場で協議したい」、佐藤〔小友漁協〕組合長は「市内5漁協でつくる協議会で反対決議の経緯を話し、他の組合長の意見も聞きたい」としている。/ 同市内の広田町、気仙町、高田町の3漁協もこれまでに通常総会を開いたが、反対決議はしていない。/ 津付ダムは、県が総事業費202億円で気仙川水系の大股川に計画する多目的ダム。治水と工業用水確保が主目的だが、陸前高田市が今月〔2003年5月〕、利水不参加を県に正式回答した。これを受け増田〔寛也〕知事も計画見直しの考えを表明した。」「2003年5月31日」

 

陸前高田民報88号〔2003年5月21日〕|岩手県陸前高田市日本共産党議員団 http://www3.ocn.ne.jp/~jcp-rt/sub4-minpou88.htm
▽「■陸前高田民報/2003年5月21日/88号/ 電話〔0192-〕55-5512 FAX 55-2067/ 日本共産党陸前高田市委員会(高田町字砂畑71-6) http://www3.ocn.ne.jp/~jcp-rt/ ●日本共産党の活動をお知らせします。」
▽■県の津付ダム計画/ 中里市長「利水参加しない」と表明し、県に回答/ 〔岩手〕県が往田町〔住田町〕大股地区に計画する津付ダムについて、〔2003年〕5月15日の議員全員協議会で、中里〔長門〕市長は、工業用水の利水をしないことを正式表明。翌〔2003年5月〕16日〔岩手〕県に回答書を提出しました。利水不参加の理由として、新たな工業団地建設のめどがたたないこと、水需要見通しが今でも大きく下回っていることをあげています。ただ、治水ダムについては「今後も必要」としつつ、地元での環境面での合意についても県に要望しました。/ 日本共産党市議団はこれまで、流域全体の10分の1の調整効果しかもたない治水対策や気仙川、広田湾への水質や漁業への影響などを指摘し、ダム建設中止をもとめてきました。今回の「利水での不参加」はダム建設中止への一歩といえるものです。ひきつづき、市民の間での議論を広げます。/ ■津付ダム計画■ 洪水調節や工業用水確保など、多目的ダム建設の県事業。総事業費202億円。平成25年度〔2013年度〕完成予定。堤高59.5m 堤長185m。陸前高田市は日量2千トンの工業用水を取水し約1億百万円を負担して事業参加を申込んでいました。(現在の日量は530トン)/ 〔※略〕」

 

▼〔2003年5月16日〕津付ダム利水不参加を表明/陸前高田市長|岩手日報 https://web.archive.org/web/20040620113650/http://www.iwate-np.co.jp/news/y2003/m05/d16/NippoNews_5.html
▽「陸前高田市の中里長門市長は〔2003年5月〕15日、〔岩手〕県が住田町に計画する津付ダムから工業用水の利水をしないことを正式表明した。治水面からダムは必要との認識も示し、今後も同町などとともにダム建設を要望していく考えを示した。中里市長は〔翌〕16日、県に対し利水参加しない考えを伝える。」
▽「中里市長は〔5月〕15日の市議会全員協議会で「結論としては利水については参加しないということで県に回答したい」と述べた。理由として ▽新県水需給計画中期ビジョンで都市用水需要が長期的に減少する見通しが示された ▽将来、企業を誘致しても上水道で対応可能 ▽前市長からも利水参加取りやめの申し送りがあった -の3点を挙げた。/ 議員側は「ダム建設への影響は」「将来にわたって利水できなくなることまで考えた上での決定か」などと質問、住田町との関係に影響はないかとの疑問も相次いだ。/ 中里市長は「利水の必要性の根拠を示す方が難しい」としつつ「利水参加しないことが即ダム全体の計画を市が否定することではない」と答弁。県への回答の際には「治水としてのダム建設と、環境対策に配慮して推進することを要望したい」と述べ、治水ダムとしての必要性を強調した。/ 津付ダムは住田町の気仙川水系の大股川に計画されている治水と工業用水確保を主な目的にした多目的ダム。総事業費202億円で2010年代半ばの完成を目指す。同市〔陸前高田市〕の利水見送りで、治水目的のダムになるだけに計画見直しは必至だ。」「2003年5月16日」

 

▼水道技術情報,狸の水呑場|事例集-計画・設計:事例:水源融通や用途見なおし http://www.asahi-net.or.jp/~kv6t-ymgc/c/casebook/raccoon_casebook_03pln.htm
▽「【毎030516〔2003年5月16日〕】岩手県陸前高田市市長が県営津付ダム利水に参加しない方針を打ち出す。工水需要減退が理由とか。」

 

▼〔2003年5月10日〕陸前高田市は津付ダム利水せず|岩手日報 https://web.archive.org/web/20040623054517/http://www.iwate-np.co.jp/news/y2003/m05/d10/NippoNews_9.html
▽「〔岩手〕県が住田町に建設を予定している津付ダムに関して、陸前高田市利水参加しない方針を〔2003年5月〕9日までに固めた。〔5月〕15日の市議会全員協議会で正式に説明した後、〔岩手〕県に伝える。津付ダムは多目的ダムとして計画されているが、工業用水確保という目的の1つがなくなることになり、県は計画の見直しを迫られそうだ。/ 津付ダムは、住田町の気仙川水系の大股川に計画され、2000年度に国から全国で唯一、新規建設が認められた。総貯水量1050万00トンの重力式コンクリートダムで洪水調節と流水の正常な機能維持、工業用水の確保が目的。総事業費202億円を投じ、10年代〔2010年代〕の完成を目指している。」
▽「陸前高田市は1日2000トンの工業用水確保のため、約1億100万円を負担して事業参加を予定していた。しかし企業誘致が困難な中、構想がある新たな工業団地の整備の目途はたっていないのが現状。05年度に1日3577トンと見込んだ工業用水の需要も、01年度は1日約820トンにとどまるなど、需要予測を大幅に下回る。/ また新県水需給計画中期ビジョンによると、沿岸圏の都市用水需給率(上水道・工業用水)はダムがなくても、10年に120・3%と県内で最も余裕があることが示された。/ こうした状況を踏まえ市はあらためて利水参加するかどうかを検討。工業用水の需要が見込めない現状で、1億円余を負担して事業参加することは理解が得られないと判断したとみられる。/ 利水参加については県が〔2003年〕3月17日付文書で確認を求めていた。市は改選後初の市議臨時議会までに結論を出す考えを示していた。中里長門市長は「〔2003年5月〕15日に議会に市の考え方を説明する」と話している。」「2003年5月10日」

 

▼〔2003年3月11日〕平成15年2月定例会 予算特別委員会会議録|岩手県議会会議録 全文表示|岩手県議会 http://www3.pref.iwate.jp/gikai/user/www/Zenbun/page/conferenceId/42/pageStart/299911/pageEnd/300058/
▽「■平成15年〔2003年〕2月定例会 予算特別委員会会議録」「平成15年3月11日(火)/ 〔※略〕」

▽「〇斉藤信委員 簗川・根田茂川流域というのは、盛岡市の中でも豊かな自然環境、生態系が残されている本当にわずかな地域なんですね。それだけに、あそこが水没することについて市民の思い入れは大変強いんです。私は、だからこうした問題も含めて総合的に検討したら、本当にダムがいいのかということが今市民全体で議論になっているんです。そのことを指摘しておきたいと思います。/ 次に、津付ダムの問題についてお聞きします。/ 県土整備部長は本会議での答弁で、津付ダムの利水について、陸前高田市に対し意向の再確認を行っていると。これはいつまでの予定でやるのか。変更の申し出があった場合は、計画の修正を含め適切に対応していくとしていますが、これは、変更の申し出があった場合には再評価にかけるのでしょうか。/ 簗川ダムと同様、治水のやり方についても私は見直すべきと思いますが、いかがでしょうか。/ これまでの総事業費、投資額、陸前高田市の負担はどうなっているでしょうか。/ あの気仙川は広田湾に流れるわけですけれども、この広田湾というのは、今、養殖のカキ日本一と言われる。私は、漁業への影響は大変軽視できないものだと思いますし、漁民の方々が大変心配をしています。また、気仙川はアユ釣りでは全国100名川の中で43位、アユ釣りでは全国的にも評価された有名な清流であります。私はそういう点では、本当に自然環境を守る、そうした受益者の意見もしっかり聞くべきだと思いますが、いかがでしょうか。」
▽「〇中澤〔昭典〕河川開発監 津付ダムについてでございますが、意向の確認を行っているがいつごろまでかという御質問でございます。/ 津付ダムには陸前高田市が工業用水を1日当たり2,000立方メートル確保する計画として利水参加を表明しているものでありますけれども、年度末〔2003年度末〕をめどに陸前高田市に対して意向の再確認を行っているところでありまして、開発水量等の変更の申し出があった場合には、必要に応じて計画の修正等、適切に対応していく考えでございます。/ 次に、治水のあり方についてでございますが、治水計画の検討に当たりましては、河川改修単独案、あるいは宅地かさ上げ案及びダムと河川改修の組み合わせ案など、さまざまな手法について比較検討を行って、経済性や地域に与える影響、あるいは環境面から、ダムと河川改修の組み合わせ案が最も有利であるとして計画しているものでございます。/ 総事業費等投資額についてでございますが、津付ダムに要する総事業費は202億円と見込まれておりまして、平成14年度末〔2002年度末〕までの投資額は約8.8%、17億7,500万円となっております。/ また、陸前高田市の負担額は総事業費に対しまして0.5%の1億100万円でございます。/ それから、カキの養殖など漁業への影響についてでございますけれども、現在策定中の環境影響評価の中で、環境問題全般にわたって検討し、評価がなされるものでございます。/ なお、海や漁業への影響については、沿岸域に建設されたダムではこれまで影響は確認されておりません。また、津付ダムはダム下流で大きな支川が合流することから、その影響は少ないものと今のところは考えております。」
▽「〇斉藤信委員 タイミングよく、きょう〔2003年3月11日〕岩手日報朝日新聞津付ダム大幅な計画見直しも、津付ダム利水を再検討、こういう記事が出ています。御承知のように、陸前高田市で市政が変わりました〔※2003年市長選で中里長門陸前高田市長が誕生〕。朝日新聞によれば、脱ダムの市長が誕生、こういうことになっておりまして、私はこの議会でも、陸前高田市の2,000立方メートルのこの利水には全く根拠がないと。市勢発展計画にも位置づけられていないんです。私はそういう点では、この陸前高田市の利水が必要ないとしたら、当然これは再評価にかかるものと思うけれども、そこをはっきり答えていただきたい。/ もう一つ。今、ダム案、河川改修その他の案を検討して、ダムが一番いいのだと言いました。しかし、あなた方が検討した検討書を見ても、ダム計画案188億円引き堤、築堤案200億円引き堤プラス河道掘削案222億円、この額はほとんど誤差の範囲なんですよ。そして、簗川みたいにダムの事業費がふえたら、これは本当にダムが安いなんていうことは一言も言えない。ましてや環境に対する影響を考えたら、私はダムは絶対高くつくと思いますよ。私は、河川改修でも十分対応できるし、基本高水流量や河川改修のやり方を考えたら、絶対これは河川改修の方が、自然環境にも影響を与えないし、有効な案だと思うけれども、こんな誤差の範囲でダムがどうして有効だとなるのか、これは額だけの判断なのか、そのことを示していただきたい。/ それと、漁業についての影響は小さいから検討しないんだと、とんでもないと思いますよ。今、全国で海に流れるダムの問題については、もう上流、下流で大問題になっているんです。ましてやここは、もう日本一の値段がつくカキ養殖の、そして、そのために漁獲量を3倍も、4倍もふやしてきた漁民たちがいるんですよ。私はそういう点では、調査もしないで影響が小さいなんていうやり方、これは本当にだれも納得しない。みんな受益者なんだから。私は、漁業に対する影響というものも県がきちんと調査をした結果、影響があるのかないのか。実際、ダムをとめますと、海に必要な栄養がとめられるので、それが富栄養化して、ヘドロになって流されるんですよ。二重の意味で影響を受けるんですよ。/ 最近、東京水産大学の専門家〔水口憲哉助教授(当時)〕が陸前高田市で講演をした〔2003年1月12日〕、それは重大な影響が考えられるという提起ですよ。そして、そういう中で恵み豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会〔2003年1月設立〕がつくられた。多くの漁民がこれに参加しています。私はそういう点でも、こういう問題に真剣に対応して――そもそも私は、津付ダムはいろいろな側面から考えて、ダムなしでも十分対応できる、これは見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。」
▽「〇中澤河川開発監 利水がなくなった場合の再評価についての1点目の御指摘でございますが、現在、意向確認中でございますので、確認結果が出た時点で、その内容を総合的に判断しまして、再評価が必要かどうかも含めまして検討していきたいと考えております。/ 2点目の、ダムなしでの河川改修での検討はどうかということでございますが、基本的には、費用だけではなくて、環境面その他総合的に判断して、ダムプラス河川改修を現在選択しておるものでございます。/ 環境問題につきましては、ダムが環境に与える影響が大きいという御指摘ももちろん社会にはございますが、全面河川改修をすることによる長い延長に対しての河道改修の影響も大きいという問題がございますので、それらを総合的に勘案しまして、最も有利なものを選択するというのが基本的な考え方でございます。/ それから、漁業への影響でございますが、漁業への影響につきましては、検討しないとは言っておりませんでして、環境影響調査の中で検討がなされております。影響が小さいというのは、今そのように考えておるだけでございまして、影響の心配がある問題については、基本的には十分に検討していきたいと考えております。」
▽「〇斉藤信委員 河川改修案が自然環境に与える影響は最も少ないと、そのとおりですよ。しかし、あなたは今、河道を大きく広げなければならないから、こういう話をしました。しかし、その河川改修案があなた方が考えた案なんですよ。治水安全度の問題にしても、河川改修のあり方の問題にしても、別の専門家が考えたらもっと合理的なことができますよ。簗川〔ダム〕だってそうなんですよ。簗川なんか、あなた方は上流まで立派な堤防をつくるなんていう計画を立てるから事業費が高くなるんですよ。簗川の特性を考えてやったら、大幅に合理的な河川改修の案ができるんですよ。そういうふうに専門家は提案しているんです。/ 私は、この治水問題を考えても、全く事業費は誤差の範囲です。環境に影響を与えない、河川改修の案も独自に検討したら、これは絶対安くなりますよ。専門家に検討させたら絶対そうなりますよ。ダムを推進、もうダムありきで考えるからそうなるんです。昭和52年〔1977年〕から、ここ〔津付ダム建設予定地〕はダム建設の調査が始まっているんですから、最初からダムありきなんですよ。私はそういうことで、治水のあり方も検討してもらいたいと提起をしているのです。」

 

▼〔2003年1月13日〕住田の津付ダム中止を/住民団体発足|岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2003/m01/d13/NippoNews_8.html
▽「〔岩手〕県が住田町に計画する津付ダム建設事業の中止を求める「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」の設立総会は〔2003年1月〕12日、陸前高田市高田町の市ふれあいセンターで開かれ、増田知事らへ事業中止を求める要請書を提出することなど今後の取り組みを決めた。/ 両市町、大船渡市、宮城県唐桑町から漁業者や釣り愛好者ら約60人が出席。「ダム建設中止を求めるとともに、気仙川流域と広田湾の自然を守る」ことを目的とする会則、事業計画などを承認、世話人代表に津付ダム学習会代表の吉田正洋さん(同市高田町)を選んだ。/ 事業計画は ▽ダム建設に関する講演会やシンポジウムの開催 ▽気仙川流域、広田湾の自然観察会開催 ―など。建設目的の治水、利水計画に問題点があることなどを訴える要請書は、増田〔寛也〕知事と陸前高田、住田両首長に今月中〔2003年1月中〕に提出する予定だ。」
▽「総会後、盛岡市の「簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク世話人代表の八幡つぐ子さん、東京水産大の水口憲哉助教授が講演した。/ 吉田世話人代表は「県は川や海への影響は少ないとしているが、ダムのある川は汚い。きれいな気仙川、広田湾を守るために事業が中止となるよう活動していきたい」と話している。/ 津付ダムは気仙川水系の大股川に建設される多目的ダム。事業費は約200億円。現在〔2003年1月現在〕は環境影響評価に関する手続きが進められている。」「2003年1月13日」

▽参考:
▼簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク (簗川ダム) http://yanadamu.web.fc2.com/

 

▽▽2002年(平成14年):

 

▼〔2002年12月6日〕平成14年12月定例会(決算特別委員会)会議録|岩手県議会会議録 全文表示||岩手県議会 http://www3.pref.iwate.jp/gikai/user/www/Zenbun/page/conferenceId/44/pageStart/390730/pageEnd/390916/
▽「〇斉藤信委員 結局ダムを建設する環境対策というのは、水没してしまう、環境を破壊してしまう、それをどれだけ低減できるかという環境対策なんです。生態系を守れないんです。私はこの環境に対する影響というのも極めて重大だと思っている。だから、本当にまともな河川改修案を代替案として専門家に検討させて、来年〔2003年〕には政策評価システムを条例化して調査権限も与えようと知事は言っていますから、私はぜひそういう調査権限を持って代替案を提案できるような再評価をぜひやっていただきたい。これは最後、部長にお聞きしたい。/ それで、続いて津付ダムについてお聞きします。この津付ダム建設事業については、なぜこの建設事業が認可されたのか私は不思議でならない。利水計画について、これは5万トン、日量2、000トンの利水計画ですが、この具体的根拠は何でしょうか。ありもしない工業団地、ニューインダストリアルパークの工業用水が盛り込まれていますが、こういう計画でいいんでしょうか。〔岩手〕県の水需給計画中期ビジョンから見て、沿岸地域は今でも需給は十分で、これから需要が低下するというのが県の中期ビジョンの水需給計画の結論です。私は利水計画の根拠についてまずお聞きしたい。」
▽「〇猪股県土整備部長 簗川ダムの評価委員会に係る話でございますが、簗川ダムについては、事業は継続が妥当であるという評価委員会の意見をいただく際に、条件といいますか、附帯意見がついておりまして、その附帯意見に従いまして、事業内容に大幅な変更があって、再評価を実施する必要があると判断した場合には、該当すればその公共事業評価委員会のそういった附帯意見に従いまして、再度公共事業評価委員会に諮ることになると考えております。/ 〇中澤河川開発監 陸前高田市の工業用水についてでございますが、陸前高田市では、工業団地への企業誘致のため、長期的な視点に立ってダム事業に参加しているものと考えております。/ なお、新岩手県水需給計画中期ビジョンの策定を受けまして、平成14年度中〔2002年度中〕に利水者である陸前高田市に対しましては、再度意向確認を行うこととなっております。」

▽「〇斉藤信委員 それで、私はありもしない工業団地の用水だと言いました。これは、私は〔岩手県〕商工労働観光部でも聞きました。ニューインダストリアルパーク、県営工業団地でつくるんですか。そんなこと決めていませんと。市の発展計画にもこれは位置づいていないんです。県もそういう工業団地をつくるなどという計画、今のところないんです。ところが、そういう利水が必要だという計画になっているんです。そんなことでいいんですか。まだどこでも決まっていない工業団地の水が必要だ。今ここには工業団地あるんですけれども、3分の2分譲されて、ここの水は、これは日量220トンしか使われていませんね。私は、これは全く根拠のない幻の利水計画ではないかと思います。これはどこに根拠があるのか。そういう決まっていないものでも利水計画に入るのか。/ 治水についてもお聞きします。気仙川の支流大股川につくる津付ダムの流量調節はわずか155トンであります。広田湾への合流地点の流量はダムなしでは2、000トン、ダムありでは1、840トン、160トンしか減らせないんです。これは、治水効果はわずか8%です。何でこんな効果のないところにダムをつくらなければならないのか。矢作川からは400トン近い流量がピーク時合流することになっています。陸前高田市のはんらんはこの地域なんです。それが一番はんらんするところの手だては何もなしで、遠い山の中にわずかなダムをつくる。こんな治水計画でいいんですか。」
▽「〇中澤河川開発監 津付ダムの治水計画についてでありますが、気仙川は、沿岸南部の中心都市であります陸前高田市貫流する重要河川でありまして、大雨の都度、矢作川だけでなく流域の各地域に甚大な洪水被害を与えているものであります。このため、治水対策は急務な課題であると考えております。抜本的な治水対策のためには、気仙川本川の治水安全度の向上が必要であるとの判断のもとに、さまざまな治水代替案を比較検討した結果、ダムと河川改修を組み合わせた方式が最も有利であるという考えのもとに事業を進めているものでございます。」

▽「〇斉藤信委員 中身のない答弁なんですね。私は、たった8%ぐらいの治水効果でいいのかと、この津付ダムのいわば流量調節はたった155トンです。広田湾に注ぎ込むのが、ダムなしで2、000トン、ダムがあっても1、840トンだと、本当にこんなダムはどういう効果があるのか。あなたも専門家だからわかると思うのです。答えられないだけでね。/ それで、私はダムの事業費、今言いましたけれども、こんな効果のないダムの事業費、これを見ていただきたい。ダム事業費、河川改修の場合、事業費はどういうふうにそれぞれ試算をされているか、どうですか。」
▽「〇中澤河川開発監 事業費の試算についてでありますが、河川改修等の事業費は流域の資産の分布状況や道路等の社会的な重要度を勘案して、必要な箇所に対し河川管理施設等構造令に基づいて施設などを計画し、それらに必要となる事業費を算定したものであります。治水計画に当たりましては、河川改修単独案、地上げ案及びダムプラス河川改修案など、先ほど申し上げましたように、さまざまな手法について比較検討を行って、ダムと河川改修の組み合わせが最も有利であるという判断のもとに立ちまして、さらに経済性や地域に対する影響、あるいは環境面からも検討した結果、この組み合わせが最も有利であるという判断のもとに事業を計画しております。/ 事業費の試算につきましては、必要な箇所に対して県の基準に基づいて算定しているということでございます。」

▽「〇斉藤信委員 額を聞いたんです。言いわけを聞いたんではないんです。治水だけのダム事業費は188.8億円でしょう。そして、河川改修費はあなた方の試算で222.4億円です。あなた方の試算でさえこれは誤差の範囲です。簗川が340億円から670億円になったように、ダム事業費というのはどれだけふえるかわからない。だとすれば、この河川改修費はほとんど誤差の範囲、専門家はみんなそう言っています。こういうときにはほとんど河川改修を選択するんだと、誤差の範囲でしかないときにはね。環境に負荷をかけない、一番自然の流れで対応するというのが、これが今の考え方なんです。それで間違いありませんね。それで、今、環境対策も考えたと言うけれども、津付ダムをつくろうというところのあの地域の環境影響調査の概要を示していただきたい。」
▽「〇千葉伝委員長 斉藤信委員に申し上げます。各委員の発言機会を保証するため、1人の委員の質疑が長時間に及ぶことのないよう願うことという世話人会の申し合わせに留意いただき、進行に御協力願います。」

▽「〇斉藤信委員 今の回答は、もう何が何でも根拠がなくてもダムやりますという答弁にしか僕には聞こえなかった。県の試算でも、この事業費はこれ誤差の範囲です。こういうときには河川改修を選ぶんです。ダムの治水効果も余りないわけですからね。そして、ましてや、今クマタカの話をしませんでしたけれども、2つがいあそこで生息、繁殖をしているという大変貴重なところなんですね。これへの影響というのは費用にしてみたら大変大きな額になる。/ それで、津付ダムにかかわる委託業務、委託先についてお聞きしたいんだが、株式会社建設技術研究所、ここがダム本体の概略設計も環境調査も請け負っていますね。ダム本体の設計も環境調査も請け負うということで公正な仕事ができるのか。これ津付ダムの最後でお聞きしたい。/ それで、協力してあと全部お聞きします。一括してね。花巻空港の整備事業について。/ 土地収用法を適用しようとしていますが、国との協議はどうなっているでしょうか。事業規模が過大という指摘がされていないでしょうか。現在の利用客で推移するなら費用対効果分析はどうなるでしょうか。今後、私はエプロンとか、その他の今後の事業については見直すべきと思いますが、いかがでしょうか。/ 盛岡市の大型道路都市計画について。/ 〔※略〕」

 

▽▽2001年(平成13年):

 

▼〔2001年3月6日〕平成13年2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録|岩手県議会会議録 全文表示|岩手県議会 http://www3.pref.iwate.jp/gikai/user/www/Zenbun/page/conferenceId/55/pageStart/395974/pageEnd/395996/
▽「■平成13年〔2001年〕2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録」「第9回岩手県議会定例会会議録(第5号)/平成13年3月6日(火曜日)/ 議事日程 第5号/ 平成13年3月6日(火曜日)午後1時開議/ 第1 一般質問/ 本日の会議に付した事件 1 日程第1 一般質問(岩城、小野寺(研)、斉藤議員)/ 〔※略〕」

▽「〇23番(斉藤信君) それでは、限られた時間で再質問させていただきたいと思います。/ 私は、深刻な財政破綻に陥った〔岩手〕県政の転換を求めたわけであります。それで、岩手県は今回、政策評価に基づいて事業の重点化、厳選化を図ったと、このようにされていますけれども、その政策評価結果を見ると、県民意識調査で一番優先度が高かったのは、必要に応じた保健・医療・福祉サービスが受けられ、健康で暮らせるようにする、これ、福祉・医療の充実というのが77.8%でありました。2番目は、家庭や地域社会と連携して一人一人の個性や努力を大切にする学校教育を進めるというのが61.6%。福祉、教育、これが県民の県政に求める文字通りの要望だということが、政策評価では明らかになったと思います。/ 〔※略〕/ 二つ目に、今度は公共事業の具体的な問題についてお聞きします。/ たとえば、建設に着手した津付ダムは、治水、利水ともダムなしでも可能ではないでしょうか。ダムに固執する理由は何でしょうか。それにかわる河川改修などの代替策は具体的にどのように検討され、その結果はどうだったのでしょうか。/ 〔※略〕」
▽「〔〔岩手県〕土木部長竹内重徳君登壇〕/ 〇土木部長(竹内重徳君) ダム、港湾などの公共事業のあり方に関するお尋ねのうち、まず、津付ダムについてでありますが、気仙川流域は、大雨の都度沿川地域に甚大な洪水被害を及ぼしております。また、この流域の水は農業用水にも利用されておりまして、流量が不安定なためたびたび水不足に悩まされておりまして、一定量の水流の確保などの抜本的な治水・利水対策が必要となっておりました。このため、河川改修とダム建設の経済比較、さらには、家屋移転や大規模な土地利用の改変等による自然的・社会的影響、地元住田町陸前高田市などの意向などを踏まえまして、さらにさまざまな代替案も含めて総合的に検討した結果、ダム建設と一部河川改修を組み合わせた計画が最も望ましいと判断したものでございます。/ 〔※略〕」

 

▽▽2000年(平成12年):

 

▼平成12年 河川局関係予算概要(建設省河川局)〔2000年1月〕|国土交通省 http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/yosan/gaiyou/yosan/press.html
 →5.その他新規採択事業等|平成12年 河川局関係予算概要 http://www.mlit.go.jp/river/basic_info/yosan/gaiyou/yosan/000124/000124p17.html
▽「I.平成12年度河川局関係予算の概要/ 第2 概算要求の主要事項/ 5.その他新規採択事業等/ ■津付ダム建設事業【補助多目的ダム】/ 岩手県気仙川流域では、平成10年〔1998年〕8月豪雨、11年〔1999年〕7月豪雨により2年連続で甚大な被害を受けているほか、水源として広く利用されている気仙川の流況が不安定なため毎年のように水不足が発生している。また、下流に位置する陸前高田市では、地域振興策として工業団地造成を進めており、抜本的治水対策や流況の安定化、新たな工業用水の確保のため、気仙川水系大股川岩手県気仙郡住田町)でダム建設を実施する。」

 

 

▼ダム建設の背景|津付ダム建設事務所 https://web.archive.org/web/20050213000117/http://www.pref.iwate.jp:80/~hp4580/haikei/index.html
・1979年10月 東海新報
・1979年10月31日 広報すみた
・1981年8月25日 東海新報
・1981年9月1日 広報すみた
・1990年11月6日 東海新報
・1998年9月1日 東海新報
・1999年7月15日 東海新報

・1979年2月2日 東海新報 ※利水対策
1984年8月16日 東海新報 ※利水対策
1984年8月24日 東海新報 ※利水対策
・1985年8月27日 東海新報 ※利水対策
・1994年12月11日 東海新報 ※利水対策

 

 

▽▽ノート:

岩手県議会 Iwate Prefectural Assembly http://www2.pref.iwate.jp/~hp0731/
▽※右上の検索窓より「津付ダム」を検索。

岩手県 - 住田整備事務所〔旧 津付ダム建設事務所〕 http://www.pref.iwate.jp/engan/sumita/index.html

Internet Archive: Wayback Machine https://archive.org/web/